スポーツ新入社員奮闘記

2008.5.14

ラストです!
スポーツ局スポーツ業務推進部
07年度入社 門脇寛至
球場で配られた「大入」袋
 GW期間中にあったヘキサゴンナイター!!こうしたコラボもの、おもしろいですよね。ますますこういったものが増えてきていますが、この新鮮な感じ!!見ていて楽しいです!!視聴者からは賛否両論でしたが、観客動員は3万2千人で球場は大盛り上がり!!野球ファンが増えたらいいですよね。

 さて、いよいよ今回が最後の奮闘記となりました。東京に出てきて社会人になり、大学生の時とは全く違う生活。無事にやっていけるのかと心配していましたが、1年間無事に生きています。

 この1年で一番考えてきたこと。
 「どうすれば効率よく物事が運ぶのか? どうすれば皆にとっていい結果が生まれるか?」
 社内調整に携わる身として常に相手がいての仕事で、当然周りはみなさん僕よりも色々知っているので、その中でどうすれば話を聞いてもらえるのか、伝わるのか。社会人としては当然のことなのでしょうが、なかなか難しいです。

 そして、中継に立ち合う中で感じたこと。
 「意外」と言ったらおかしいかもしれませんが、頭を使う仕事が多い気がしました。その上で、直感・センス・クリエイティビティも大事にしなきゃいけない、本当にバランス感覚が問われる仕事だと思います。思い出すのが、昨年スポーツ局に配属されてからの研修中に言われたあるプロデューサーからの一言。

 「スポーツバカになるな」

 「スポーツ好き」という自分の直感・センスだけに頼りすぎていては、どんどん世間とのギャップが広がります。でも、その中でも自分のセンスを出さないとおもしろみ、独自性が生まれない。この微妙なバランスが本当に大変そうです。僕の場合、まずは「スポーツバカ」と言われるくらい知識・情報を増やさなきゃですけどね(汗

 まだまだ長い社会人生活が始まったばかり。スタートラインにやっと立てた、いや、まだスタートラインにすら立てていないのかもしれませんが、これからも日々奮闘していきます!!
 これまで奮闘記を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。


涙のラストミッション
スポーツ局スポーツ制作センター・ニュース制作部
07年度入社 山田圭祐
 お疲れ様です。新入社員奮闘記もいよいよ『涙』の最終回!!
 この奮闘記を1年書き続け、学んだ事、それは・・・
 『なせばなる なさねばならぬ何事も、なさぬは人のなさぬなりけり』ということです。
 人間は弱い生き物で、すぐ自分の限界を決めてしまいがち。しかし、それは思い込みであって、やればできるかもしれない。何事もやってみなくてはわからない。できないと決めつけているのは自分の弱い心であって、いつでも強い心を持ち何事にも誠意を持って取り組む大切さを学んだ気がします。
 去年6月に配属され早や1年。本当に毎日が勉強であり、数多くの失敗がありましたが、無駄だと思う日は1日もありませんでした。まだまだ、1年たっただけの鼻たれですが、自分なりにテレビの現状を理解し、スポーツの魅力をさらに感じるようになったと思います。
アグリ撤退
 また、同じ部署「すぽると!」に、黒崎という同期がいたことも今思えばものすごくありがたいことです。時にはライバルであり、唯一本音で語れる相手。弁当の取り合いでケンカをしたこともありましたが、いい同期に恵まれたと思います。・・・ちょっと滑舌が悪くて、何語を話しているか分からないときもありますけど。。。
 スポーツ界は常に動き続け、テニスの伊達公子選手が12年ぶりに復帰するという明るいニュースもあれば、スーパーアグリがF1撤退。また切っても切れないスポーツと薬物の関係など政治的な問題も数多くあります。しかし、これからもテレビの前の視聴者にスポーツの「生」の臨場感、そして魅力を頑張って伝えて行きたいと思います。
 今まで、新入社員奮闘記を書くにあたり、上田さんを初めとする多くの方にお世話になり、この場を借りてお礼を言いたいと思います。
 本当に1年間ありがとうございました。今度からは新しいメンバーによる「新入社員奮闘記」が始まりますので皆さん温かい目で見守ってあげてください。それでは1年間続けてきた締めの言葉もコレで最後・・・・、
 最後に、やっぱりスポーツって、すっげーや!


ラスト日記
スポーツ局スポーツ制作センター・ニュース制作部
07年度入社 黒崎 遼
 小さい頃、野球の試合の帰りに「今日はどんな試合だったのか?」「自分はどう活躍したのか?」を親に報告する為、どういう言い方をすれば上手く伝わるかをずっと考えていた記憶があります。
 今振り返ると自分がテレビ局で働きたいと思う原点だったのかもしれません。スポーツの現場で起きる予想もつかない結果、そこにある選手の熱い思い、それを支えてきた人々、これらが全て揃った時のスポーツの力は計り知れません。そしてそれを「すぽると!」という番組を通じて日本全国に届けられることは何よりの幸せであると1年を振り返って思うのです。
 それでは1年間の総決算として自分が経験した3大ニュースを紹介していきたいと思います。

3位:高校生ドラフト会議中継
 通常、すぽると!班は毎日のOA業務が仕事なのですが、去年の11月は高校生ドラフトの中継を行いました。唐川侑己投手、佐藤由規投手、中田翔選手がBIG3と騒がれ久しぶりに盛り上がりを見せたドラフトです。さて、普段と違う「中継」という仕事を行った自分と山田に待っていたのは気が遠くなるような準備。
 最も大変だったのは、ドラフト中継時に選手が指名された時に流す「紹介VTR」を作る為の映像探し。何百人といるドラフト候補の選手達全員のプレーしている映像を探すのは簡単ではありません。もちろん、甲子園で上位まで進んだ高校の選手はすぐに見つかるのですが、予選で敗れた高校の選手はフジテレビ内にはありません。ネット局に送ってもらうなど、あの手この手で奔走したのを今でも覚えています。
スタジオ
 更に追い打ちを掛けるのは、映像があっても三振シーンしかなかったりすること。
 「千葉ロッテ3位指名:〜18歳 外野手 ○○高校」
 と指名され念願のプロ入りが決まった直後に三振の紹介VTRが出ることなんてありえませんよね。HRバッターはHRのシーン。速球が武器の投手ならストレートで打ち取っているシーンを使って紹介VTRを作る。これは常識ですがADとしてはとても厄介な仕事です。ドラフト前はF1の仕事なども重なり、5日間家に帰れなかったことが忙しさを象徴しています。
 苦労の末、山田と協力して作ったドラフト候補たちの紹介VTR。そして満を持して迎えたドラフト本番。蓋を開けてみると、予想通りBIG3に指名が集中。でもこの後に外れ1位や下位指名があるからその時にたくさんVTRが出ると思っていました。そしたら、佐藤由規は号泣するし、中田翔は相変わらずの天然ぶりで面白いことを言っているし、、、結局BIG3のみで中継は終了。自分たちが作ったVTRが世に出ることはありませんでした。ただアマチュア野球好きの自分にとっては楽しい作業だったし、「中継」という普段とは違う仕事が出来たのは良い経験になりました。

2位:朝青龍張り込み
 皆様も記憶に新しいと思いますが日本中を騒がせた朝青龍の仮病疑惑。怪我で休場中に中田英寿選手とモンゴルでサッカーを行ったことが報じられ日本帰国後、マスコミなどから強烈な非難を浴びた朝青龍が取った行動・・・それは引きこもり!
 そしてフジテレビを含むテレビ各社がとった行動・・・それはひたすら朝青龍を待ちカメラに撮り、謎に包まれた朝青龍の様子を国民に伝えるということ。
 そしてその仕事をやることになったのが自分だったのです。
 夏真っ盛りの時期にただひたすら朝青龍の自宅の前でカメラ片手に姿を現すのを待つ。朝青龍がホテルに移動したと聞けば自分も移動する。これが1週間以上続いたのでした。それは暇と空腹とトイレとの戦い!近隣住民に怒られたこともありました。出てくるかもわからない人(正確には本当に中にいるかもわからない人)を待つことがこんなにきついとは思わなかったです。
 この時程、朝青龍に会いたいと思ったことはないですね。もちろん結果は×でした。結局残ったのは、空テープとほろ苦い思い出だけ。「すぽると!」は報道番組でもあるので、こういうことも必要になってくるということですね。

1位:千葉ロッテの球団担当に!
西岡選手
 1月の担務発表が行われた時に里崎選手、西岡選手、今江選手、小林宏之選手、成瀬選手・・・・こんな選手たちを間近で見て取材をするのかなんて考えて一人でテンションが上がっていた頃から4ヵ月。キャンプに行きオープン戦を取材してシーズンイン。あっという間に球団担当としての仕事を一人でするようになってしまいました。もちろん、今でもまだまだ未熟さを実感することばかり。
 それでも、現場で明らかに一番年下であることにビビり、ミスしないことばかり考えていた最初の頃とは異なり少しでも面白く、他局とは違うものを出そうと思っている今の自分がいるだけ少しは成長したのかなと思っています。
 最近感じるのは自分がテレビという世の中にとても大きな影響を与える仕事をしているということ。例えば、千葉ロッテのスーパールーキー唐川侑己投手。彼の活躍は千葉ロッテ担当をしている自分にとっては大変喜ばしく、仕事にも多大な影響を与える一大事です。
 では世の中がどれだけ唐川投手の凄さを知り、盛り上がっているのか?それは千葉ロッテの担当の自分にはわかりません。しかし自分の力で彼を更に有名にするべく頑張らなくてはいけません。担当としてチームを売り込むことは大切な仕事だし、唐川投手という20歳にも満たない大投手が有名選手を打ち取っていく姿は必ず自分たちに爽快感と勇気を与えてくれます。BIG3と騒がれながらも、一人だけキャンプは2軍スタート。連日、スポーツ紙を賑わす中田翔選手と佐藤由規選手を見ながらも焦らず自分のペースで地道な努力を重ね誰よりも早く1軍デビューを果たした彼の生き方も同様です。
 自分はフジテレビで働く人。自分が流行や人気を作っていくつもりで働かなくてはいけません。こんなやり甲斐のある仕事を出来るという感謝の気持ちを忘れずこれからも頑張っていきます。
 1年間ありがとうございました。