スポーツ新入社員奮闘記

第35回 日常
2008.2.26

スポーツ局スポーツ業務推進部
07年度入社 門脇寛至

 前回、奮闘記で書いた大相撲トーナメント(もう2週間以上前ですが…)は朝青龍の優勝で幕を閉じました。初場所に引き続き横綱決戦が期待されましたが、白鵬がまさかの2回戦負け。今大会での横綱決戦は実現しませんでした。
 この日もサブで立会いをしていたのですが、OA開始の数分前、白鵬が負けた瞬間サブが凍りつきました。OA開始後も、今度は朝青龍が負けたらどうしようかと一同ソワソワ。当然現場の方々は色んな展開を想定してOAに臨んではいますが、予想もしていなかった展開になった場合には方向転換が必要になり大慌てとなります。でも、予想もしなかったようなおもしろい展開になった方が、スポーツらしいですよね。

情報番組で働いている同期。
最近よくスポーツ局にいます。
 先週のビッグニュースといえば、テニスで18歳の錦織(ニシキオリではなくニシコリ)選手がツアー初優勝しました。テニス界のみならず、スポーツ界では最近ますます若人の活躍が目覚しいですよね!!
 こういったニュースが生まれた時は特にそうなのですが、他部署からの素材使用申請が来ます。放送の中で「スポーツ」を扱うのはスポーツ局だけではありません。情報・報道番組で扱うことはよくあることですし、時にはバラエティ番組で使うこともあります。このテニス界の新生誕生の話題も様々な番組で取り上げられました。
 そんな時に、私が所属するスポーツ業務推進部の許諾があります。どんな素材でも使いたいように使えるというわけではなく、「使用制限」があります。一言で「使用制限」と言ってもケースバイケースで、使用できる尺(長さ)の制限もあれば、協会への申請が必要だったり、使用できる番組も限られていたりします。それがきちんと守られているかを確認する意味でも、スポーツ業務推進部の許諾が必要です。残念ながら僕はまだその許諾印を押す許諾を得ていないのですが…。

慣れれば便利なチームの略称。。。
 最近の日常と言えば、メジャーリーグ関連の会議が編成との間で毎週のように開かれています。メジャーリーグ中継は現状、NHK、TBS、フジテレビが権利を持っているので、この中継したいカードを希望してもなかなかうまく行かず…難しいところです。
 やはり放送するからには、日本人選手の出場する試合を放送したいのですが、日本人野手が所属するチームの試合で欠場するケースもありますし、投手だとなおのことでいつ登板するかわりません。去年はボストンレッドソックスの松坂投手のローテーションを計算して放送を予定したものの結局ローテーションがずれてしまい…なんてこともありました。そして近々、TBSとの間で会議が開かれます。

 この過程を見ていると、一つの中継放送にむけてどれだけの苦労があるかがよくわかります。まさに「社会」という感じですよね、当たり前ですけど。全てが一筋縄ではいかない…、でも「中継」という形にむけて慎重に踏まなければならないステップ。スポーツの楽しさをより一層感じる反面、社会の難しさも感じている今日この頃でした。