(図4:腫瘍マーカーCEA、CA19-9の時間的変化。腫瘍マーカーの正常値はそれぞれ5および37以下である。縦軸は対数表示。クリックすると見やすくなります。) 腫瘍マーカーの時間変化 腫瘍マーカー値の時間変化を図4に示す。マーカーCEAおよびCA19-9の正常値は、それぞれ5および37以下である。Cetuximabを2008年4月21日に投与したのが抗がん剤投与の最終回となる。2008年6月12日の腫瘍マーカーは極端に高い値となっている。 2000年11月の手術によりマーカーは正常値に戻った。2004年半ばのディップは左肺腫瘍を手術によって除去した効果を表す。2005年秋に右肺に腫瘍が見つかり、その時点からマーカーの急激な上昇が見られる。 本格的な化学療法は2006年4月から開始されたが、マーカーの急激な減少が見られ、治療の効果が見られる。2007年半ばのマーカー値の増加は、間質性肺炎等による抗がん剤投与の中止による癌の増大を表している。2007年秋におけるマーカー値の減少はAvastinの効果による。しかしその減少値は大きくはなかった。 マーカー値の増大と腫瘍サイズの増大に間に比例関係はない。従って、抗がん剤の効果を判定するとき、安易にマーカー値増大を指標に使うべきではなく、CT写真による腫瘍サイズ増大を使うべきである。2008年に入ってからのマーカー値の変化と腫瘍サイズの変化を比較すれば、その傾向を見て取ることができる。 しかし、2008年次に腫瘍サイズがある程度抑制されているが、マーカー値は増加を続けたのは、なかなか理解に苦しむ傾向であり、今後の検討が必要であろう。 by fewmoremonths | 2008-06-17 09:14 | 大腸ガン治療経過
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