(2008年に入って気がついたことをグラフにしてみた。クリックすると大きくなります。) 2008年に入って愕然とするような転移が発見されました。上の図にまとめてみました。どうも科学者というのは何でもグラフにするのが好きでかえって混乱するかもしれません。 要するに肝臓、骨(特に肩甲骨と脊髄)と脳にあっという間に転移が広がりました。もちろん転移はじわじわと広がったはずです。肩の痛みは2007年の初秋から始まっていました。肝臓と脳の転移の自覚症状はありませんでしたが、特に脳腫瘍は大きさから考えて昨年から始まっていたはずです。 以前、ブログにも書きましたが、5年生存後は、PETやMRIによる全身転移の検査を行い多臓器への転移をなるべく早く見つけるべきと思います。この手段を標準治療のマニュアルの中に書き込むべきです。 3月ころから、朝起きたとき、骨転移による鋭い痛みの自覚症状に悩まされ始めました。痛みを治めるために、抗炎症剤ボルタレンとモルヒネ・オキシコンチンを使い始めました。朝起きたときは痛いのですが日中は何とか押さえ込むことができます。 また、脳腫瘍の治療のために、ステロイド薬デカドロンを始めました。脳内圧を落とすためのイソバイド、および利尿剤ラシックスも始めました。ステロイドホルモンは困ったことに食欲増進と眠気を抑えますが、逆よりもよいかもしれません。厄介な副作用として足首のむくみに悩まされています。 3月にイレウスや意識不明に襲われましたので、抗がん剤セツキシマブ投与が順調にいかなかったことは残念でした。しかし、マーカー値は抑えられました。また5月9日に撮影したCT写真を1月30日のそれと比較すると、肺腫瘍の増大はある程度抑えられているようです。しかし、肝腫瘍は増大しています。しかし、まだ定量的に計測はしていません。 主治医から(無理やり)ご理解を頂いて、ある研究所の「ペプチドワクチン治療」臨床研究に参加しようとしました。元研究者としては何とか新しい研究に参加したいという思いもありました。そのための準備作業が4月ころから出てきます。臨床研究にはいくつかの制約があります。 ①リンパ球がある決まったHLAを持っていること。私はHLA-A*2402型ということで整合しました。(私はこの辺の知識がありません。) ②研究に参加する4週間以上前に、他のがん治療を中止しなければなりません。このため、4月に抗がん剤セキツシマブの注射をストップしました。 ③脳腫瘍治療のためのステロイドホルモンが障害になります。ステロイド剤は免疫抑制剤なので併用できないのです。グラフの5月あたりに、デカドロン投与を段階的にやめているのがこのためです。ところが、デカドロンの投与をやめたところ、食欲不振、その他かなりの悪影響が発生しました。 ④研究所の慎重な検査により、私の脳腫瘍がワクチン治療の研究に悪影響を及ぼすほどの大きさにあり、ワクチン治療の研究のスペックの範囲外にある、との結論になりました。つまり治療研究に参加できないことになりました。 ⑤そこで5月23日から直ちにデカドロンの投与を再開しました。 さて、これから何をしようか。主治医の先生にご指導を頂かなければなりません。 by fewmoremonths | 2008-06-05 22:17 | 大腸ガン治療経過
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