スポーツ新入社員奮闘記

第8回 まるち
2007.8.14

スポーツ局スポーツ業務推進部
07年度入社 門脇寛至

 時が経つのは早いもので、もう8月の中旬。配属されてから少しは成長しているのでしょうか・・・? いや、成長していないといけない!! そんなわけで今回は少しお仕事紹介!!今回のタイトルはズバリ「マルチ」!!

マルチ【multi】 [形動] 数量や種類の多いさま。いくつかの要素が合わさっているさま。(大辞泉より)
テレビ局で働いている人はしばしばこの言葉に悩まされるのです・・・

 第二回の奮闘記で仕事の内容は「スポーツ番組の放送時間などについて他部署との調整をする」と書きましたが、具体的には何をするのか?? その一部を先月の「サッカーU−20ワールドカップ」を例に紹介!!


〜放送枠、尺を話し合う〜

こんな感じのマルチ表
 「U‐20ワールドカップを中継する!」ということが決まると、放送時間をどうするかなどの話し合いが編成とスポーツの間で繰り返されます。そこでスポーツの制作現場と編成の方々との橋渡しになるのも仕事の一つです。もちろん、単なる橋渡し役ではありませんが。なかなか全てが思い通りにいくわけでもなく、本当はこの時間に放送したかった!! あるいはこれだけの時間の放送枠がほしかった!! などはよくあること。「マルチ」という言葉が出てくるのも、まさにこの過程です。
 みなさんご存知の通り、スポーツ中継は何が起こるかわかりません。野球などではイメージしやすいと思いますが、「U−20ワールドカップ」の場合でも豪雨で試合が中止になったらどうするのか、延長戦に入ったらどうするのか、そういったあらゆるケースを想定しておかなければなりません。そのため、何パターンかの放送予定を用意しておきます。これを「マルチ」というわけです。放送を延長する場合などは、スポーツ中継の番組そのものだけでなく、他のレギュラー番組にも影響することなので、なかなか大変なことになるんです。そのあたりの細かな調整は編成の方々が中心になってきます。


〜放送に立ち会う〜

ここがサブ。なんて画面の多いこと…
 放送予定が何パターンかあるということは、当然どのパターンで放送するのかを決めないといけません。そこでまた一つ仕事として「放送の立会い」があります。いくらプランニングをしても、実際にその時に判断しないといけないので、スポーツ中継の放送時間や試合時間にあわせてサブ(スタジオに付随していて、色々指示を出したりする部屋)で立ち会います。新入社員の僕にとっては、業務推進部の仕事のみならず、中継班の方々の動きまで見えてしまうところがおいしいところ!! 試合が始まる前にサブに行き、映像がきちんと届いているかを確認。そして試合が予定どおり行われるかを確認し、試合中に色々とチェック事項がある場合にはそれもします。いざ試合が始まれば、仕事を忘れ一視聴者として見てしまうことも。(僕だけ!?汗)

写真はその時の様子をかなりオーバーに再現したもの
 例えば、サッカーU−20のチェコ戦。
 日本が見事に先制点を決めればサブは大喜び!! 追加点を取って大喜び!! 勝利を確信して大喜び!!…が立て続けに2本のPKを決められて悲鳴。しかも延長に入り、延長対応が必要になり悲鳴(汗)僕自身はまだまだ「え?何が起こってるの!?」状態ですが(汗)

 こうしたことが8/19に日本が初戦を迎える「サッカーU−17ワールドカップ」、そして9/11に初戦を迎える「サッカー女子ワールドカップ」と繰り返されるわけです。この二つの大会もフジテレビで放送されるので、中継を見る時には延長になったら「そういえば、どこぞの新入社員が何か書いてたっけ」とふと思い出していただければうれしいです。

 と、いうわけで今日はちょっとマジメなお話でした。仕事のほんの一部ですが、雰囲気だけでもつかんでいただけたでしょうか?? どちらかというと編成部のお仕事紹介にもなりかけていましたが、それだけ編成の方との話し合いが多い日々なのです。と言いつつも僕はまだまだ仕事として何もできていませんが・・・(汗)

 やはり仕事をしていく上で、「マルチ」な人間になりたいものですね☆