2月3日に降った雪が北側の屋根にまだ残っています。今日の午後もまた雪のようです。どんよりした曇り空で、ハンブルクの天気のよう。散歩に行く気もあまり起きません。
さて、ブログ開始後、3ヶ月をサイクルとして人生に区切りをつけています。11月3日に最初の3ヶ月サイクルの終了を宣言しました。今日は2回目の3ヶ月サイクルの終了を宣言します。ブログタイトルを「The Second Three Months」から「The Third Three-Months」に変更しました。 ブログとは、Web LogがなまってBlogになったそうです。Logは科学者にとってなじみのある言葉です。実験記録や計算記録は、年月日をつけて必ずノートに記録します。それらのノートをログブック(Logbook)と呼びます。ログは船のスピードをはかる装置(この記事の中に船のスピードの単位「ノット」のことも出ています)、またログブックは航海日誌が語源だそうです。実験記録も、船の運航と同じように、日々あったあらゆることを記録していき、後日、実験の状況や、故障の有無その他の異常などをしらべ、データの解析に反映させます。 というわけで、ブログとはウェブ上のログブックですが、前にも書いたように、離れて生活している子供たちや、私の兄弟、知人たちに近況を知らせること、そして、ブログはつれづれなるままに書き残しておきたいことを貯めておくのに便利な手段なので、始めたわけです。 11月3日の時点と比べて何が変わったのでしょうか。抗がん剤は当時アバスチンでしたが、11月はじめに効果がなくなってきたと思われるので中止。その後11月下旬からTS-1という飲み薬を試すことになりました。年が変わって1月16日、副作用のため、また効き目がなくなってきたためにTS-1も中止になりました。現在、抗がん剤は休止していて、2月18日の週から新しい薬を始めます。 本格的抗がん剤治療を始めて早や1年10ヶ月(オキサリプラチンのデータによると、平均余命は1年7ヶ月でしたから、それを超えることが出来ました)。家族や友人たちの励まし、何よりも主治医の先生の的確な治療により、まだまだ歩き回ることができます。本当に皆さんには感謝しています。 分子標的薬のアバスチンやTS-1の副作用はオキサリプラチンのときと比べて軽いので、2回目の3ヶ月サイクルは少し楽をしたような気がします。国の会議にもせっせと出席することが出来ました。お国への貢献よりも邪魔しにいったというのが本当のところですが、気を紛らわすのに格好の時間つぶしでした(失礼)。 体が楽なときは腫瘍も楽をしているわけで、残念ながら腫瘍サイズは第2サイクルで大きくなってしまいました。次回の薬の効用が大ならんことを願っています。 2年前に仕事をやめ現場を離れてから、今でも未練がましい思い出にふけることがあります。人様に迷惑をかけないため、病気治療のため、年もとったし、ということでさっさと辞職しました。もし本格的抗がん剤治療を受けつつも、そのまま仕事を続けていたらどうなっていただろうか。たぶん過労に伴う強度な副作用で、今はもう生きていないでしょう。現場に居続けて早くに戦死すべきだったのか、引退して2,3年生きながらえるチョイスを決断したことが本当によかったのか。 この意味のない葛藤はずっと続くのでしょう。人様にアドバイスすることなどとても出来そうにありません。 by FewMoreMonths | 2008-02-09 10:34 | 人生
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