奥飛騨、仕事場近くの山歩き、木々の名前、その7
 今日はまた古いファイルをひっくり返して、数年前の楽しかった現役時代を思い起こしています。仕事の合間に近くの山歩きをした記録です。木々の名前を覚える最中ですので、今から思うと間違った思い入れもありますが、懐かしい思い出です。メグスリノキに執着があることがわかります。後日紹介したいと思います。

2001/11/03(Sat) 雨
16:00頃雨の中を散歩。鉱山神社上あたりで黄葉したモミジをみる。本で調べたがイロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジともに紅葉で黄色ではない。アサノハカエデが黄色になるらしい。特徴は5弁であって、イロハ、オオモミジの7弁、ヤマモミジの9弁でないこと。確かめよ。

2001/11/23(Fri) 晴
15:40頃茂住林道すぐ上に駐車してしばらく歩く。メグスリノキの紅葉が本当に美しい。かえで科の中でもこの赤は特別。シナノキを通り過ぎ、右手を見ると白っぽく黄葉した小高木がある。特徴的な三つ葉で白っぽい葉でかつ長い葉柄からウコギ科であろう。幹は灰色でなめらか。調べるとやはりウコギ科タカノツメ(イモノキ)だった。
 観測装置の事故、昨日はその事故原因究明等委員会で、そのための報告書づくりで気が休まらなかった。事故調査、対策はこれからが本番。1時間ほどの散歩ではダメである。

2001/11/24(Sat) 晴
14:20から茂住林道散歩。研究棟から歩く。鉱山神社の反対側に大きなメグスリノキがある。どうもここのが一番紅葉が美しい。灯台もと暗しである。鉱山神社からちょっとあがったところにきれいな黄葉をした小木がある。チドリノキだ。ケンポナシの木の反対側にきれいに赤くなったコマユミ発見。かえで科と何か関係があるのだろうか。トチノキ林のところまで行く。トチの葉っぱがだいたい落ちて見晴らしがよくなった。道路反対側にあるメグスリノキの群落もすばらしい。
 このところの散歩で気がついたことは、かえで科の黄葉及び紅葉はすばらしいが、チドリノキ、イタヤカエデの黄葉、ハウチワカエデ、イロハモミジ、ヤマモミジの紅葉と分かれる。たぶん、紅葉と黄葉を引き起こす分子に大きな違いがないのだろう。葉の形態がまったく違うが、メグスリノキの紅葉、チドリノキの黄葉も同じ分子によるものだろう。
 ウコギ科もそうだ。コシアブラやハリギリの黄葉は、透き通るような薄い黄色である。ブナやミズナラの葉が落ちたあと、白っぽい葉のついた高木があればだいたいコシアブラかハリギリである。同じような白い黄色をした葉を持つ小高木のタカノツメを昨日見つけたが、これもウコギ科である。
 科の分類は花や種子によるものと思われるが、色づいた葉の色によっても区別できそうだ。

2001/11/25(Sun) 晴
12:40から茂住林道ケヤキの木まで散歩。トチノキ林を越えるとブナの群落がある。1,2本あることは知っていたが群れをなしている。その中に紅葉したヤマモミジがある。素直にのびた高木である。幹は滑らか。ブナ林の下には点々と紅葉した低木がある。コマユミらしい。落葉が進むと周囲がよく見えてくる。対岸の山の木はほとんど裸になってしまった。向こうからこちらを見てもそうだろう。

by FewMoreMonths | 2007-11-14 17:34 | 奥飛騨


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