抗ガン剤治療ショートノートその2、「がんの休眠療法」「がんばらない」
 昨日10月9日は抗ガン剤「アバスチン+5FU」の注射日でしたが、注射がキャンセルになりました。この2週間ほど不定愁訴というんでしょうか、だるく元気が出ません。また、この1週間、腸の機能が明らかに低下してきたことがわかりました。
 採血の結果はいつも通り注射には問題ない数値でしたが、先生と相談した結果、抗ガン剤注射を1週間先延ばしにすることにしました。

 毎週5FUを投与すると、解毒作用の遅れのために5FUが体内に蓄積されていくからでしょうか。4回の投与くらいでどうしても体調がおかしくなってきます。

 抗ガン剤の投与量は身長と体重の値からある計算式で求めています(体の表面積に相当するらしい)。高橋 豊先生のご本「がん休眠療法」にあるように、体内での抗ガン剤の解毒作用には大きな個人差があります。先生によれば、お酒に強い人と弱い人がいるようにと、的を得た比喩を使って説明なさっています。この解毒作用の大小によって副作用の軽重が決まってきます。

 だから、本来、抗ガン剤の最適投与量は個人個人で異なっているはずです。しかし、現在の医療機関にかかってみると、個々人の投与量を最適化する人的時間的余裕もない状況にあるのがよくわかります。
 また未経験の医師が勝手に投与量を決定するのにもいささかの危惧があります。

 そこで、治験に基づいた(最大)投与量がマニュアルとして使われ、個人差は無視されます。だから、個々人の差を補正するためには、体調をモニターしながら抗ガン剤注射を休む回数を最適化せざるを得ません。危なっかしく不安定な綱渡りを余儀なくされますが必要なことです。

 自分の体調は自分にしかわからないことで、健康な主治医の先生に理解して頂くことは難しいのですが、とにかくよく相談して理解して頂く以外にありません。私の担当の先生は化学療法の専門家ですので、幸い十分ご理解を頂き、大変感謝しています。

 鎌田 實先生のご本にある「がんばらない」は、一つの重要なキーワードですね。

by FewMoreMonths | 2007-10-10 09:57 | 抗ガン剤ショートノート


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