インターネットで見る大学の財務・事業情報その5、慶應義塾大学
 今日は抗ガン剤注射後2日目ですが、仕事で東京に出かけました。仕事以外に来客2件。嬉しいことに、昔大変お世話になり大恩のある奥飛騨の市長さんがお忙しい中わざわざ訪ねて下さいました。2年ぶりにお会いし、相変わらずご活発なので安心しました。随行の役場の若い方も20年来仕事関係のいろいろなことでお世話になった方です。偉くなって貫禄がついていました。
 奥飛騨での事業にも進歩があったようでお話を聞いて大変感激しました。今後の発展が楽しみです。
 私も余分なことですが以下のような意見を言いました。
 「今後地球温暖化は避けられない。そのとき、奥飛騨はちょうど快適な気候になる。農業、安定な気候の必要な精密機械・電子工業がきっと進出してくると思う。そのような事態への準備を今からしておくとよいのではないか。奥飛騨の将来は明るくなるだろう。」
 私の予想が当たるといいのですが(他の地域には気の毒ですが)。
 もう一度ぜひ奥飛騨を訪問して第二の故郷の人々に会い、自然を目に焼き付けなければいけない、と決意を新たにしました。 

 本題に入ります。
 8月21日、8月24日、9月1日、9月3日に、インターネットからの情報を元に、国立の東京大学、山形大学、茨城大学そして私立の早稲田大学の現状を紹介しました。

 今日はその第5弾、附属病院を持つ私立大学の雄として慶應義塾大学のデータを紹介します。あわせて、慶応・早稲田・ハーバード大学の運用資産(英語のendowmentと考えます)を紹介します。
 慶應義塾大学のウェブサイトから財務関係の情報や学生数などのデータを引き出します(2005年度)。東京大学と比較するため、各項目の値を東大の値で割った比も掲げています。下の表がそれです(表をクリックすると大きくなります。)

 注意点がいくつかあります。
 公開情報がいささか不十分で、教官の中の非常勤の割合や、事業収入の明細などは見つかりませんでした。また慶応病院は独立採算のようで病院関係人件費等は大学とは別途計上となっています。また財務報告の最初は慶應義塾の総表で、大学関係は後ろの資料のところにあります。

 特徴をいくつかあげると、
・学部学生は東大の約2倍在学している。大学院生数は学部生数の6分の1くらい。
・教官(非常勤含む)一人に対する学部生数は14人。早稲田大学が8人ですからちょっと負担が大きいです。
・職員の数は教官数の半分(病院除外)。職員一人あたりの学生数は28人。早稲田大学ではこの数は52人でした。職員の負担は早稲田の方が大きいですね。
・慶応大学、早稲田大学であまり差がないな、というのが実感です。ただし、慶応病院を考えていないことを注意してください。

主要な収入の合計は約1110億円。東大の65%くらいです。また早稲田大学の金額は950億円でした。だいたい同じ金額です。
収入の中で、国庫補助等は90億円強で主要収入の8%を占めるだけです。早稲田大学では13%でした。金額ベースだと早稲田大学は120億円です。この差には学生数の違いが影響していると思います。授業料などの収入は主要収入の34%を占めます。早稲田大学では該当する割合は実に65%でした。慶応大学では病院収入を入れてあるのでこのような差が出ました。

  次に使い道を見てみます。主要支出は約1050億円ですが、そのうち人件費はたったの31%です。データがちょっと不親切でした。主要支出には病院が含まれていますが病院人件費は除外されています。病院支出を除くとこの比は54%にジャンプします。病院のない早稲田大学では人件費が52%でほぼ同じです。

教育研究費は270億円で主要支出の26%を占めます(病院支出を除くと44%)。金額ベースだと、早大、東大、山形大、茨城大はそれぞれ356億円、350億円、28億円、21億円でした。慶応、早稲田大学は大変頑張っています。特に地方国立大学と比較するとその差には愕然とするものがあります。

 私立大学で大変重要な運用資産を見ましょう。次の表は慶応・早稲田・ハーバード大学の運用資産です。慶応、早稲田大学はそれぞれ1420億円、1020億円を運用しています。この運用益から学生への奨学金などを支出しているわけです。予想以上に大きいのに驚きました。国立大学にはこのような基金はあっても微々たるもののはずです(調べていませんが。クリックすると大きくなります)。

 ハーバード大学のendowment(運用資金と同じ意味だと理解します)は349億ドル(4兆円)です。
 ハーバード大学は今後、年収60000ドル以下の家庭から入学する学生から授業料や学生寮費等(enjoy a free rideと書かれている)を免除するそうです(入学できればの話ですが)。目的はいうまでもなく世界中から優秀な学生を集めるためです。(ニューズウィーク8月27日)

 結論として、早・慶は学生数が約倍違いますがあとはよく似ています。    (続く)

by FewMoreMonths | 2007-10-04 19:24 | 教育


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