奥飛騨、仕事場近くの山歩き、木々の名前、その5
 昔のファイルの記事をまた見ています。2002年に奥飛騨の山や外国へ行ったときの覚え書きがあります。冬から夏までの記事でちょっと季節はずれですが、来年までブログを続けられるかどうかわかりませんので、時々一部を紹介したいと思います。

今日は2002年8月、9月の短文を紹介します。

2002/08/07(Wed) 雨
 今中国の蘇州。英語でSuzhouと書く。蘇州の街路樹はクスノキだ。有名な「寒山寺」に行く。日本の寺と比べて幽玄さがなくいささか幻滅。中国人は寺を新しくしようとつとめているからか。ただし境内の木は新しくしていないようだ。大きなキンモクセイがあってびっくり。見事な書が多く回廊に掲げてある。この方面の知識はとんとないので鑑賞ができないのが残念。 寒山時の善男善女と書一幅の写真を下に示します(クリックすると大きくなります)。


 春秋時代から三国志の時代まで続いた呉王朝の墓がある「虎丘」に行く。途中雨ですぐ引き返したが、巨大な岩盤を利用した巨大な墓地だ。庭に植えられた大きなカキノキにびっくり。下の写真は虎丘の石塔です。手前の花はサルスベリでしょう(クリックすると大きくなります)。


2002/08/19(Mon) 雨
 台風の影響で雨。おかげで歩きやすい。茂住林道は先日の大雨で新しい谷が出来た。雨が1,2日降り続いた。
 茂住林道に流れ込んだ雨が、不幸にして一カ所に集まって道の斜面から流れ落ちた。その場所はトチノキの群落があるところで軟弱な土だった。その土が水流でえぐれ、そのために新たに落下するようになった水流がさらに土を削っていく。たった2日の雨で下流100mまで醜く表土が削られ、下の岩石が掘り出された。山がいかに急速に崩壊していくかをまざまざと見て、ちょっとショックを受けた。
 ところで、まだタマアジサイの紫色の花が一部咲いている。リョウブがいよいよ白い花をつけ始めた。ヤシャブシの実がかわいい。ドクウツギの葉は、やはり3行脈だった。茂住林道のヘアピンのところにあるナナカマドらしき木はそうではなさそう。今頃つぼみを出している。後で調べること。


 ここからまた外国の話です。エリチェというシシリー島にある小さな村へ出張に行ったときの記録が残っていました。エリチェの話題と写真は8月30日と9月1日のブログに登場してもらいました。ぜひ見てください。村の場所の名前がいろいろ出てきますが想像してください。

2002/09/03(Tue) 晴
 今イタリア、シシリー島、エリチェに滞在。天気がずっと悪かったが、昨日からからりと晴れてきた。
 今日はエクスカーションの日で、皆出かけた。こちとらは行かずに宿題に精を出す。昼、散歩に出る。San Domenicoから坂を下りて崖に沿った道を通り、さらに遊歩道を通る。何とかという城門を抜けてViale Porta Spadaという通りからトラパニに降りる道をしばらく歩く。途中からスポーツセンターに行く道に入り、さらに旧牧場らしき間道にはいる。ハエがぶんぶん飛び回ってうるさい。荒涼とした岩塊と雑草、それに廃墟がなかなかよかったので写真を撮ろうとしたら、写真器にメモリーカードが入っていなかった。
 さて、周りの木々を見る。すぐ目につくのが、キョウチクトウと松。クルミの一種が大変ポピュラー。今日よく見ると、コナラ、アオダモそれにウバメガシらしき木をを発見した。コナラの葉は日本のそれとだいぶ違うが、かわいいドングリがなっている。ウバメガシもドングリがいっぱい付いている木がある。アオダモは元気がない。たぶん乾燥のせいだろうが、なぜこんなところにあるのだろうか。あと、San Roccoにも大きな木があるが、たぶんシャリンバイみたいな木もポピュラー。青くて丸いサクランボのような実が付いている。図鑑でチェックすること。
 帰りにBar Edelweissでビールを飲む。久ぶりのビールでうまい。
 夏の学校の卒業式をやる修道院St. Francescoの写真をサービス(クリックすると大きくなります)。


2002/09/07 曇
 今日エリチェを出発する。1時間かけて駐車場近くにある教会を見物してから、崖に沿ってヴィーナス城に行く。さらに崖伝いにあの古い教会に行くが、何か催し物があって人がいっぱい。中に入らずにもう一度ヴィーナス城に戻り、宿舎に帰る。
 いくつかコメントあり。まず、クルミと思っていたのは、翼果を見るとどうやらカエデ科である。葉は明らかに奇数複葉で、幹も縦に切れ目が入っている。また、トウカエデの多いのには驚く。なぜシシリーまで来たのだろうか。あと、マサキがかわいい実をつけている。さらに、シナノキ様の木があり、三行脈で互生。あまり大きな木はないが、シナノキの一種と思ったら、なんとその種子はマメでした。たしか、これらは去年も注目したのだけれどすっかり忘れていた。あと、アオダモと思っていた木の幹はクルミのような縦の切れ目が入っている。奥飛騨にあるアオダモとは明らかに違う。ただし、奇数複葉で、対生なことはたしか。ただし、もう一度慎重に見ないと、アオダモも存在している可能性あり。縦皺の入っている巨木の葉はちょっとアオダモと違うようだ。
 いずれにせよ海外出張の時は重くても木本図鑑を持参したいものだ。
 車は12:45にパレルモ空港に向けて出発する。



by FewMoreMonths | 2007-09-28 17:36 | 奥飛騨


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