私の大腸がん再々発への抗ガン剤治療の記録も10回目となりました。今回のブログで私の治療記録は現在に追いつきました。今後は、約2ヶ月に1度くらいの頻度で治療経過を記録したいと思います。今まで書いた10回のブログが整合性のとれた記録になっているといいのですが。。
あと何回かブログに書き込めるだけ延命できることを期待しています。 9月18日は第2コースに入ったアバスチン投与の第2回目です。5FUとアイソボリンの点滴でした。先週中にCT写真の解析も終えました。9月9日のブログに腫瘍サイズの時間変化の図を示しました。それに8月16日撮影のCT写真から得られたデータを付け加えましたので、下に示します(クリックすると大きくなります)。図の上にある下向きの小さな矢印が抗ガン剤を注射した日を表します。 ほとんどの腫瘍サイズは増大していますが、増大のスピードは鈍っているようです。ちょっと希望がもてます。 腫瘍マーカーも9月3日のデータが1点増えました。ついでですのでそのデータも下に示します(クリックすると大きくなります)。上図と同じように、図の上にある下向きの小さな矢印が抗ガン剤を注射した日です。 腫瘍マーカーも下がっています。4週間のギャップがあったので最後の点の下がりが鈍っていますが、アバスチンの効果は依然として見えます。 さて、9月11日のブログに書いたように腫瘍の写真に大きな変化が見えました。一番大きな腫瘍T3が中空になっていて、お饅頭の餡を抜いたような格好をしています。腫瘍T3の写真の時間変化をお見せします(3枚。クリックすると大きくなります)。写真の上の数字、例えば、070613は2007年6月13日を表します。 写真のコントラストがバラバラですが、これはデータが電子媒体だったり、CT写真をデジカメでとったデータだったりと違った方法でコンピュータに取り込んだためです。2004年4月20日のCT写真に既にこの腫瘍が見て取れます。2006年3月3日の写真が抗ガン剤治療を始める直前の写真です。「着実」に大きくなっていることがわかります。2006年4月からのオキサリプラチン投与の効果で腫瘍の増大は何とか押さえ込まれていることがわかります(上の腫瘍サイズの図も参照)。2006年12月21日の写真あたりから腫瘍は再び増大をはじめました。2007年6月13日の写真では間質性肺炎の炎症がまだ残っていて見えにくいですが腫瘍は増大の一途です。 そして最後が8月16日の写真です。腫瘍に大きな穴があいています。穴の内部の黒さから穴の中は空洞で水もたまっていないようです。 問題はこれが吉兆か凶兆かを判断しなければなりませんが、私には知識がないのでわかりません。9月11日のブログにも書きましたが、呼吸器の専門家の判断も分かれているようです。 そこでいつも助言を頂いているT教授に写真を見てもらいました。先生によれば、 「肝臓の腫瘍では穴のあく例を見たことがある。腫瘍の増大スピードが大きすぎて内部に栄養が行き渡らず壊死することがある。しかし、肺でこのような内部が空洞になった腫瘍は初めて。穴の内部に壊死した液体がないようなので肝臓の例とは異なる。」 「アバスチンは血管新生阻害剤なので、腫瘍内部に栄養が行かず壊死する可能性がある。また、アバスチンの副作用に消化管に穴があく現象があるが、同じ効果で腫瘍に穴があいた可能性がある。」 「いずれにせよ、マーカーの値や他の腫瘍のサイズの変化を考慮すると、この穴はまさにアバスチンの効果ではないのか。今後の経過に期待がもてる。」 との意見を頂きました。だいぶ勇気づけられ、抗ガン剤治療の継続が「楽しみ」になりました。もちろん副作用はいやでたまりませんが。 聞くところによると、アバスチン投与は普通第2ライン(最初の抗ガン剤が効かなくなり第2の新しい薬を使うこと)までで、第3ラインで行うのは珍しい、うがった見方をすると、製薬会社がアバスチンの効果をよく見せるために、効果の期待できない第3ラインにアバスチンの使用を推奨しない、らしいです。 私の治療記録は、それに反論できるいい材料になるかもしれない、とのことです。 繰り返しになりますが、まだアバスチンは5回投与したに過ぎません。さらに投与を進めて効果をモニターしなければなりません。 また、アバスチン投与の回数が多くなるにつれて重篤の副作用である消化管に穴があくことや血栓の発生、喀血などの出血に備えなければなりません。 それでは抗ガン剤治療の記録はしばらくお休みします。 by FewMoreMonths | 2007-09-21 16:18 | 大腸ガン治療経過
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