抗がん剤治療その8、抗がん剤の効き目、治療継続の重要さ
 9月5日のブログには過労でイレウスになったことを書きました。
 今日のブログは8月29日のブログの続きです。物語はまた4月に戻ります。
 間質性肺炎のため4月を棒に振りました。ステロイド剤は食欲増進という妙な効果があり、先生からあまり食べ過ぎると血糖値があがりますよ、との注意を受けました。実際、食欲は大幅に増進。7,8kg減った体重も約5kg取り戻すことができました。
 ステロイドの服用は量をだんだん減らして6月半ばで終了しました。再びがんの心配をしなければなりません。
 6月13日採血とCT撮影。腫瘍マーカーCEAは191に増大!腫瘍サイズもずっと大きくなりました。(マーカーの図は8月17日、腫瘍サイズの図は8月22日の図を参照してください)。
ここで、前回大きな腫瘍には抗がん剤が比較的効きにくいことをあらわしているかもしれませんと書きましたが、正しくないかもしれません。腫瘍サイズを対数表示で表した図を下に示します(左縦軸が腫瘍サイズの相対値、右縦軸には目安としてcmの目盛りを入れてあります。図をクリックすると大きくなります。)

 1月からほとんどの腫瘍が大きくなっています。右方上がりの傾きが同じなら腫瘍の増大の割合が同じことを示します(つまり、1cmが1.5cmになる場合と2cmが3cmになる場合では傾きが同じになる)。この図から、ほとんどの腫瘍が大きさによらずほとんど同じ割合で大きくなっていることがわかります。むしろ小さめの腫瘍の増大率がやや大きいような傾向があります。
 抗がん剤注射は2月に20日、4月から85日の休みがありました。抗がん剤治療が継続されないとてきめんに腫瘍が大きくなります。
 抗ガン剤治療で重要なことは継続性である、と意見を改めたいと思います。

 6月に入ると自覚症状の咳がひどくなってきました。昨年の2月頃の状態に逆戻りです。実際腫瘍の大きさは昨年2月の時点よりも大きくなってしまいました。早く化学療法を再開する必要があります。そこで、主治医の先生と今後の治療方針について相談しました。8月6日のブログに書きましたが、アバスチン+5FUに決まりました。イリノテカン、オキサリプラチンは間質性肺炎再発のおそれがあるため併用は危ない、とのことでした。

 化学療法は、最初の投与からfirst line、次に薬を変えるとsecond line、さらに薬を変えるとthird lineと呼ばれます。第2,第3ラインになると薬の効果も落ちてきます。先生にお聞きすると、オキサリプラチンからイリノテカンに代えた第2ラインでは、腫瘍縮小効果の確率は11%しかないとのことでした。ただし、腫瘍の縮小はないけれど増大をさせない効果は数値がないけど11%より高い確率が期待されるとのことで、2,3月に3回イリノテカン注射(FORFILIという)をやりました。間質性肺炎でこの注射を中断したことは既に書きました。
 6月から始めた注射はthird lineになりますので、その効果はほとんど期待できません。しかし、治療を中止するわけにもいきませんから、6月25日から第3ラインを開始しました。8月13日ブログにある腫瘍マーカーの図をクリックして見てください。5月9日、6月13日、7月2日でのCEA値はそれぞれ、137,191,288でした(正常値は5以下です!)。6月25日にアバスチン注射を開始しましたが、7月2日にはまだ効き目が現れていないことがわかります。8月17日のブログに書きましたが、慣性の影響ですから驚くにはあたりません。
 注射開始から約1ヶ月半たった8月6日に採血。CEA値はめでたく185まで下がり、6月13日のレベルまでとりあえず戻りました(クリックした図参照)。
 ひどかった咳も収まりました。アバスチンの効果が見えてきました。やれやれ。
 8月20,27日の注射を休息した後、9月3日に注射を再開する予定でした。しかし、9月5日のブログに書いた通りイレウスで9月3日の注射はキャンセル。9月10日からの再開となり、抗ガン剤注射が3週間ストップしました。この影響が心配です。
 また、8月16日のCT写真を近々検討します。腫瘍マーカーが下がったといっても値自体が高いので腫瘍サイズの縮小は期待していません。 (続く)

by FewMoreMonths | 2007-09-09 11:31 | 大腸ガン治療経過


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