私たちは、国内政治や国際政治、経済、教育、科学・技術、医療、環境など、自分の仕事と関係ない情報でも、毎日取り入れていかなければ生活が成り立ちません。情報の取り入れは、各人各様でしょう。私の情報源を紹介します。
私が日常的に使っているメディアは、NHKテレビ,朝日新聞、CNNインターネット版、Newsweek(週刊誌)、それにもちろんインターネットです。 朝日新聞は妻の希望で購読しているのですが、私は、特集ものや、教育、医療、科学・技術の記事を読みます。これらのジャンルで優れた記事が多くあります。最近は、高等教育関係、地球環境関係の記事を面白く読みました。地球温暖化関係では、8月15,16,17日と特集記事がありました。朝日新聞の国内・国際政治はほとんど読みません。大変失礼な言い方ですが、青臭い学生が書いたような記事、バイアスのかかった記事の選択、そして三流週刊誌の書くような政治家のスキャンダル記事が多く、残念ながら私の興味を引きません。 NHKでは、土曜ドラマやBSシネマなどの娯楽も楽しんでいますが、情報源として、ニュース、ドキュメンタリーは大変優れていると思います。国内政治に関する私の情報のほとんどは、NHKニュースや特集番組からのものです。記者の思い入れや、記事の選択にバイアス臭が感じられないのがよいと思います。BBC等のドキュメンタリーも積極的に放映しており、保存すべき番組はHDD(ハードディスク)に落としています。科学・技術でも、サイエンスゼロなどは特に優れており、毎回HDDに落とし、時間の空いたときにリプレーして、自分の専門以外の科学・技術の最新情報を楽しんでいます。NHKの番組で、長く保存したいものは最終的にDVDに落として保存します。 記録したDVDを2,3紹介します。2006年11月3日放映された立花隆氏の神経工学(サイボーグ)に関する報告。特に国防省DARPAによる研究投資。2007年4月19日「そのとき歴史は動いた」で取り上げた、ガリレオ・ガリレイの生涯。この番組を見て、改めて「天文学対話」を読み返しています(まだ読み終わっていない!)。最近8月6日「NHKスペシャル」で取り上げた、IAEAとイラン核開発との攻防。この番組を見て、IAEA監視員の努力と苦悩をよく知ることができました。パワーポリティクスの中、平和や核廃絶をお題目のように唱えるだけでは何も動かないことが、よく伝わってきます。 朝日新聞の月間購読料が3925円、NHKテレビ月間視聴料は約2180円です。NHKを応援する意図はまったくありませんが、報道の質を比較したとき、主要新聞の購読料と比べてNHKの視聴料が高いとは思えません。 CNNインターネット版にはほとんど毎日アクセスしています。イラク情勢やテロ関係、アメリカやヨーロッパの情報等、日本のメディアとは違った視点の記事が多く、参考になります。 Newsweekでは、国際政治は無論ですが、科学・技術、医療、環境関係に大変優れた記事があり、この点がわが国の週刊誌と大きく違うかな、と感じます。最近では、サイエンス欄に、アメリカで地球温暖化に反対する勢力がいかに行動しているかという、これがサイエンスかいな、と疑うような面白い記事がありました。紙面の分量が違うとはいえ、朝日新聞の特集記事と比較すると、記事(つまり記者)のレベルの違いが見えてくる気がします。医療・生命科学・環境関係の記事も多くありますが、いずれもわかりやすくかつ中身の濃い記事で、興味深く学ぶことができます。 国際政治にはとんと疎いほうですが、最近興味深かったのは、イギリスのトニー・ブレア首相の退任に関しての記事でした。残念ながら記録しなかったので私の記憶からの引用です。朝日新聞(投稿記事だったかもしれませんが)では、ブレア首相を、イラク戦争で失敗し、国民に見放された政治家と決め付けるような書き振りだったと思います(間違っていたらごめんなさい)。Newsweekの記事には、「ブレア首相は、過去10,20年で最も優れたヨーロッパの政治家であった」と書かれていたと思います。 朝日新聞とNewsweekのどちらの記事が正確かは、今後の歴史的評価によって判断されるはずですが、この違いが大変興味深いと思いました。Newsweekの記事を参考にすると、ブレア前首相が、なぜ国連、EU、アメリカ、ロシアのために働く中東問題特使として選ばれたのか、という疑問も解けます。中東問題特使がどれほどの重要なポジションか知りませんが、朝日新聞では、ブレア前首相がなぜ中東特使に選ばれたか、という記事はなかったと思います。 私は評論家ではありませんので、この程度の情報源で十分です。仕事を離れてから、他の主要新聞に目を通さなくなった(通せなくなった)のは、ちょっと残念ですが。 仕事に関係した専門的情報は、ほとんどすべてインターネット経由です。引退した今でも、各国の研究所のホームページ、専門分野に特化した情報のみを扱う世界的ウェブサイト、専門ジャーナル(電子版)へのアクセス、仲間と電子メールで行う日常的な情報交換、などを行っています。 情報の入手に関して、20年前には想像もできなかった変化(進歩?)があったことは確かです。 by FewMoreMonths | 2007-08-18 14:08 | その他
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