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<メンズデー>広がる男性向けサービス…「不公平」解消

毎日新聞 8月31日(水)12時12分配信

 映画館やレストラン、美容サロンなどで女性客に特典がつく「レディースデー」に対し、最近は男性客を優遇する「メンズデー」を設ける店舗が増えている。「女子会」ならぬ「男子会」プランを提供する飲食店も。消費の分野では脇役扱いされてきた男性向けサービスが広がる背景とは−−。

 「乾杯!」。22日夜、東京・銀座のポルトガル料理店「ヴィラモウラ銀座本店」で、大金俊雄さん(34)ら男性会社員4人組がビールでのどを潤した。今月から月曜が「メンズデー」となり、男性客は生ビール(680円)1杯が無料。メンバーの男性(45)は「電車の女性専用車両など、世の中は女性向けばかりで不公平。今日はラッキーです」と笑顔だった。デザートには、男性客だけプリンも出る。

 冨島潔司店長(35)は「女子会プランはあったが、男性客のサービスがなかったので、夏を機にビール提供を始めた。映画館でも女性だけ1000円の日があり、メンズデーがないのはおかしいと思っていた」と話す。

 水戸市の南欧料理のカフェ&レストラン「ラミ・デュ・アクシーヌ」は5月から、月曜をメンズデーに。ランチのライス、パスタが大盛り無料で、スープ(200円)も無料。店は女性客が9割以上を占め、男性客の掘り起こしが狙いだ。

 フロア責任者の黒澤めぐみさん(27)は「男性客はスペアリブなどボリュームのあるメニューを注文するので客単価が上がる。リピーターになってもらえれば、ディナーの集客にもつながる」。 一方、中華「重慶茶樓本店」(横浜市中区)や居酒屋「高田馬場応援団」(東京都新宿区)などはコース料理と飲み放題付きで「男子会プラン」を設ける。

 こうした動きについて、中央大学文学部の山田昌弘教授(社会学)は「従来は男性の方がお金を持ち、デートでも女性におごっていたが、今の若い世代は雇用が不安定。不況で小遣いが減ったサラリーマンも多く、男の沽券(こけん)にこだわらず、割引サービスへの志向が高まっているのでは」と分析する。

 とはいえ、集客力ではレディースデーにまだ及ばないとの見方も。カラオケチェーン「シダックス」は木曜をメンズデーにした。携帯電話で登録した「ケータイ会員」が対象で、ルーム料金が2時間無料。男性のケータイ会員は20万人増えたが、広報室は「レディースデーに比べれば利用は少ない」と言う。

 タイマッサージ「ヒーリングスペース・オアシス」(東京都杉並区)は、レディースデー(水曜)が利用料20%引きに対し、メンズデー(金曜)は10%引きと差をつけている。小泉美紀店長(35)は「差をつけた方が女性客に納得してもらえる。女性の方が割引サービスにシビア」とみる。

 男女の心理の性差に詳しいコラムニストの織田隼人さん(34)が語る。「女性はいつもアンテナを張り『お得』に反応しやすいが、男性は本来、自分がしたいことをするもの。ところが近年は、女性が元気なのに比べ、男性は仕事でも消費者としても不遇で、幸福感が減っている。メンズデーの広がりは、企業や店舗が男性の不満を解消しようという模索の表れでしょう」【榊真理子】

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最終更新:8月31日(水)18時54分

毎日新聞

 

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