恐ろしく高い秋夕の物価(上)

景気不安・家計負債など負担増加、長期間の豪雨で物価が大幅上昇

 ソウル・文井洞に住む主婦、ペク・ソンファさん(41)は、今年の秋夕(チュソク=旧暦8月15日の中秋節、今年は9月12日)を控え、茶礼床(チャレサン=先祖を供養するために供えられた料理)に例年5個ずつ供えていたリンゴと梨を3個ずつに減らすことにした。ペクさんは「梨は2個で1万ウォン(約710円)を超えるため、買う気になれない。サンジョク(牛肉や野菜の串焼き)やプチム(野菜などに衣を付けて焼く料理)も必要最小限だけ準備する予定だ」と話した。

■主婦の88%「秋夕に“肌で感じる景気”が悪化」

 物価が大幅に上昇したため、秋夕の茶礼床の準備をする主婦たちが頭を抱えている。「収穫を満喫するはずの秋になったが、今年の秋夕に肌で感じる景気は、冷たい風が吹く真冬のようだ」と嘆く主婦も多い。

 ソウル・大林洞でスーパーを経営するキム・チョムスンさんは「例年なら秋夕の2週間前の今ごろは、果物やギフトセットなどを大量に仕入れて陳列していたが、今年は財布のひもを緩めない主婦が多く、いまだに秋夕用の品物を注文できずにいる」と話した。

 大韓商工会議所が25日、ソウル・京畿地域の主婦615人を対象に実施した「秋夕消費計画調査」では、大多数(88%)の主婦が「今年の秋夕は、肌で感じる景気が昨年より悪化した」と答えた。また、秋夕の消費支出を昨年と同水準にする(49.4%)、あるいは減らす(42.1%)と答えた。その理由としては「物価上昇」(56.8%)が最も多く、所得減少(23.9%)と景気不安の継続(9.7%)、家計負債の負担増加(8.5%)などが続いた。

 今年の夏、長期間続いた豪雨も秋夕の景気悪化をもたらした。主要農産物の作況が振るわない中、茶礼床用の食品の物価が大幅に上昇したためだ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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