東川町周辺の朝鮮人強制連行・労働について知ってもらおうと28日、町民有志による「朝鮮半島と東川の歴史を語る会」が開かれた。韓国・釜山から招かれた朴時永(パクシヨン)さん(91)が忠別川の遊水池建設で強いられた過酷な労働の実態を証言し、町民と交流を深めた。
現地を再訪した朴さんは「当時より奇麗になっていた」と感慨深げ。土を運ぶ作業で肩の皮がむけたことや、仲間が3人死んだことなど当時の様子を語った。同行した韓国の政府調査機関の担当者は、同町周辺で1000人以上が強制労働に従事し、外から鍵をかけられた部屋に大人数が詰め込まれていたとの調査結果を報告した。
韓国での聞き取り調査には東川町も協力しており、今回も経費の一部を補助した。ほかに来町を予定していたた朴仁植(パクインシク)さん(90)は体調不良で断念した。【横田信行】
毎日新聞 2011年8月30日 地方版