NYでスタンディング・オベーション=『ヒーロー』

潘国連事務総長「ニューヨークで『ヒーロー』見られ意義深い」

 観客は公演開始30分前から劇場のロビーに集まり、1階から3階まで1500席を埋め尽くした。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長、駐米各国大使、現地報道陣ら約760人も招待された。

 数ある場面で観客が見入ったのは「中国人女性リンリンが安重根(アン・ジュングン)のため命をささげるシーン」「ハルビン駅で安重根が引き金を引き、『大韓独立万歳!』と叫ぶシーン」「安重根が刑場の露と消える前に『丈夫歌』を力強く歌うシーン」だった。安重根の母親が息子に「寿衣(死に装束)」を送り「もう安らかに眠りなさい」と歌いながら安重根をなでるシーンでは、肌の色に関係なく、客席のあちこちからすすり泣きが聞こえてきた。

 マーク・ジェームズさん(41)=ニューヨーク在住=は「字幕を見なくてもストーリーが理解できるほど無駄がなかった」、ジュリア・ブラッドリーさん(65)=マンハッタン在住=は「走る列車の上に雪が立体的に降り注ぐシーンが圧巻だった」と話す。ジェイニー・ホンさん(52)=ブロンクス在住=は「ニューヨーク・タイムズのレビューにどう書かれているかとても気になる。ダイナミックで変化に富み、時がたつのも忘れた」と語った。潘事務総長は公演後のレセプションで「光復(日本の植民地支配からの解放)66周年を迎えるに当たり、平和を強調するミュージカル『ヒーロー』がニューヨークのど真ん中で見られるのは意義深い。安重根は祖国の自由と独立のため犠牲になった20世紀の英雄であり、全世界を一つにまとめようと努力している私たちは21世紀の英雄だ」と述べ、拍手喝采(かっさい)を浴びた。

 『ヒーロー』は来月3日までリンカーン・センターで上演される。

米ニューヨークのリンカーン・センター内にあるデービッド・コーク劇場。ミュージカル『ヒーロー』が終わると、観客は総立ちで拍手した。/写真提供=エイコム・インターナショナル

ニューヨーク=キム・ギョンウン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

조선JNS | 서울 종로구 신문로1가163 광화문오피시아2213 | 등록번호 서울아01574 | 발행인ㆍ편집인 심인숙 | 등록일 11.04.01