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2011年8月31日12時26分

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内部通報で配転は無効 オリンパス社員の請求認める判決

 会社に内部通報したために不当な配置転換をされたとして、精密機器大手「オリンパス」の社員が配転無効の確認を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁であった。鈴木健太裁判長は、一審・東京地裁判決を変更し、配転命令が無効だとする逆転判決を言い渡した。また、同社側に220万円の賠償も命じた。

 原告の浜田正晴さん(50)は2007年、営業秘密を知る取引先の社員をオ社が引き抜くことは問題だと考え、上司や社内のコンプライアンス(法令、規範順守)を担当する部署に通報。その後、それまでの営業職とは異なる調査研究業務への配転を命じられた。

 判決は、内部告発した労働者への不利益扱いを禁じた社内の規定に反すると指摘。「配転命令は内部通報に反感を抱いてされたもので、業務上の必要性とは無関係だった」と述べた。

 一審・東京地裁判決は「配転による不利益はわずかなもので、報復目的とはいえない」として浜田さんの請求を棄却していた。

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