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【神奈川】

就任2年 林市長インタビュー 放射線問題「対応は最善」

観光客を増やすため、芸術分野に力を入れると強調する林文子市長=市役所で

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 横浜市長に就任してから、2年を経過した林文子市長(65)が本紙のインタビューに応じた。原発事故による市の放射線をめぐる対応について「横浜は安全だと発信してきた。最善でやっていると思う」と指摘。市庁舎の建設問題には「区役所の整備が優先」との考えを示した。 (聞き手・荒井六貴)

 −この二年で達成できたことは。

 認可保育所の待機児童は、多様な取り組みをして、前年比37%減となった。産科専用の電話相談の開設や、小児救急電話の二十四時間化など医療環境の充実の約束も着実にできた。市民に喜んでもらえるのではないか。

 −小学校給食で、放射性物質に汚染された餌を食べた牛の肉が提供され、「対応が後手」と批判がある。

 後手に回ったとは思ってない。最も恐れたのは、放射線に対する漠然とした不安の広がり。正しい情報や知識を伝えるのが必要と考え、そこに専心した。過度の対応は逆に、市民に不安を与える。風評被害は、避けなければならない。

 −新しい市庁舎建設の方向性は。

 市庁舎は築五十年で老朽化している。部屋も狭く、機能も民間のビルに分散化し、市民サービスの低下につながる。新市庁舎は絶対必要。二〇一三年度までに基本計画を策定する目標はきちっとやる。ただ、優先順位は区役所の耐震性確保。東日本大震災で書棚が倒れるなど、業務が滞る区役所があった。

 −今後の課題は。

 (原発事故の)風評被害で(外国人などの)観光客が激減したが、集客をやっていく。横浜は観光資源にあふれているが、活用し切れてない。観光都市としては、まだ出来上がっていない。多様な芸術のコンテンツを増やしたい。

 

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