大邱世界陸上:中・日と韓国の成績に差があるワケ(上)

中国は各大学に陸上部、日本は学校で陸上義務化

 世界陸上界の主導権は北中米(トラック短距離)、アフリカ(トラック中・長距離)、欧州(フィールド)が三分している。身体的条件の限界で、アジアは世界のトップレベルに至っていない。

 しかし、中国と日本は五輪や世界陸上競技選手権などで韓国に比べはるかに好成績を出している。世界陸上だけで見ると、30日までの通算メダル数は中国29(金10・銀9・銅10)、日本21(金4・銀6・銅11)だ。世界陸上47種目のアジア記録は中国が24(男5・女19)、日本が7(男6・女1)持っている。

■中国、戦略種目を多様化

 大邱世界陸上選手権で30日までに金メダル1(女子円盤投げ)、銀メダル1(男子110メートルハードル)を手にした中国はアジアの陸上最強国だ。世界との格差も比較的小さい。

 かつて、中国陸上界の担い手は「貧しい農民の娘たち」だった。1970-80年代に生活が苦しい農村部の女子を選び「ハングリー精神」を武器に中長距離選手に育成した。その成果が馬俊仁コーチ率いる「馬軍団」だった。馬コーチによるハードなトレーニングを受けた中国人女子選手たちは1993年に世界陸上シュツットガルト大会で1500メートル、3000メートル、1万メートルを制覇、同年9月に中国全国体育大会において3種目で世界記録をマークした。しかし、中国経済が発展するにつれ「ムチ」の力も限界を見せた。貧困から脱するため、あえてつらい陸上競技をする必要がなくなったのだ。中国は95年から2005年まで6回開催された世界陸上で、金メダルを一つしか取れなかった。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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