放射性物質 土を削り除去実験
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放射性物質 土を削り除去実験

8月30日 16時12分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

原発事故の影響で村の全域が計画的避難区域に指定されている、福島県飯舘村で、水田の表面の土を固めて削り取ることによって放射性物質を取り除く実験が行われました。

この実験は独立行政法人の「農業・食品産業技術総合研究機構」が国の委託を受けて行っているもので、水田の表面の土を凝固剤で固めて取り除くことで、放射性物質がどの程度除去されるのかを調べます。30日は、あらかじめ凝固剤をまいて固めた土を、ショベルカーを使って表面から3センチほど削っていきました。ショベルカーの先端はホースでバキュームカーとつながれていて、削った土はそのまま吸い込まれる仕組みになっています。実験の担当者は、削った土が残らず吸い込まれるよう、ショベルカーのすぐ横で高圧の空気を吹きつける作業に当たっていました。この水田では、実験の前には、米の作付けが制限される基準の2倍以上に当たる、土壌1キログラム当たり1万2000ベクレルの放射性物質が検出されていましたが、今後、表面を削ったあとの土を検査し、効果を確認することにしています。農業・食品産業技術総合研究機構の中達雄水利工学研究領域長は、「実験で得られたデータを詳しく分析し、早く農業を再開できるよう努めたい」と話していました。