大相撲の時津風部屋で、入門まもない力士に集団で暴行を加えて死亡させた罪に問われた、元親方について、最高裁判所は上告を退ける決定をし、懲役5年の実刑判決が確定することになりました。
時津風部屋の元親方、山本順一被告(61)は、4年前、愛知県犬山市の宿舎で、兄弟子たちとともに、当時17歳だった序ノ口力士に暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死の罪に問われました。被告側は「兄弟子たちに暴行を指示していない」などと無罪を主張しましたが、1審と2審は「一連の暴行は元親方の指示で行われた」と指摘して、1審が懲役6年、2審が懲役5年を言い渡しました。この裁判で、最高裁判所第3小法廷の寺田逸郎裁判長は、30日までに被告側の上告を退ける決定をし、懲役5年の実刑が確定することになりました。死亡した斉藤俊さんの父親の正人さんは、山本被告の実刑が確定することについて、「ここまで来るのが長かったが、やっと一つの区切りがついた。山本被告には、素直に認めて服役してもらいたい」というコメントを出しました。一方、日本相撲協会は、「すでに協会を辞めた方なので、コメントは差し控えたい」というコメントを出しました。