水産庁は30日、福島県沖合で4月21日に採取したマダラから放射性ストロンチウム90が1キロ当たり0.03ベクレル検出したと発表した。水産庁の調査で、福島第1原発事故以後、水産物からストロンチウムが検出されたのは初めてだが「微量で、原発事故の影響かは不明」という。
ストロンチウム90は半減期が30年近くで、体内に入ると骨に取り込まれやすく、骨のがんや白血病の原因になる恐れがあるとされる。海水からストロンチウムが検出されたことを受けて、水産庁が水産総合研究センターに調査を依頼していた。
ストロンチウム自体の基準値は設定されていないが、セシウムの基準値(500ベクレル)を下回れば、食べても問題ないとされている。福島県ではカツオを除いて海洋での漁業を自粛している。
毎日新聞 2011年8月30日 23時32分