理化学研究所は30日、生体の組織をゼリーのように透明にできる試薬を開発したと発表した。1~2週間浸しておくと、光の散乱を抑える尿素の働きで透明になる。組織を壊さずに内部を観察できる。病気の仕組み解明や創薬などの研究に役立つ。論文が米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス(電子版)に掲載された。
開発した試薬は尿素、グリセロール、界面活性剤からできている。製造コストも安いという。
光の散乱がなくなると、光が組織の中を直進する。色素やたんぱく質の働きを保ったまま透明にでき、生理食塩水に漬けておけば元の色に戻る。
組織の表面から顕微鏡を使って内部を観察できる。観察したい細胞や特定のたんぱく質に蛍光色素で目印を付けておけば、細胞どうしのつながり方やたんぱく質の働く場所を調べることが可能。実際にマウスの実験で、脳の組織表面から4ミリメートルまでの深さの細胞のつながりを観察できた。
ホルマリン漬けにした組織向けの試薬で、生きたままの組織を透明にすることはできない。
理化学研究所
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