日本のプロサッカー選手の海外への移籍が相次ぐなか、川崎市に住む小学4年生の10歳の男の子が、スペインの強豪チーム、FCバルセロナに入団することが決まり、30日、成田空港からスペインに向けて出発しました。
スペインの強豪サッカーチーム、FCバルセロナの下部組織に入団することになったのは、川崎市の小学4年生、久保建英君(10)です。サッカーJリーグの川崎フロンターレの下部組織に所属していた久保君は、おととし、横浜市で開かれたサッカー教室でのプレーぶりが、FCバルセロナのコーチの目に留まり、スペインでのテストを経て、入団が決まりました。FCバルセロナは、13歳以下については原則的に地元の子どもしか入団できませんが、久保君は能力の高さが評価され、母親と共にスペインで暮らすことを条件に、特例として認められたということで、日本の子どもがFCバルセロナの下部組織に入団するのは初めてです。30日午前、久保君は成田空港で、所属チームの関係者やチームメートから寄せ書きした旗をもらうなどして、旅立ちを祝福されたあと、スペインに向けて出発しました。久保君は「どきどきしています。すべてはこれからなので、少しずつ、トップのチームに上がれるよう頑張りたいです」と話していました。また、所属していた川崎フロンターレUー12の高崎康嗣監督は、「判断力の高い選手なので、その部分がスペインでより伸びると思う。いつかバルセロナの本拠地のピッチに立つ姿を見るのを楽しみにしている」と話していました。FCバルセロナはスペイン1部リーグで優勝21回を誇る強豪で、おととしには、アラブ首長国連邦で開かれた、クラブチーム世界一を決めるクラブワールドカップで優勝しています。久保君が入団する下部組織には、かつてアルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手なども所属していて、若い選手の育成にも定評があります。久保君は来月1日、チームの本拠地、バルセロナでチームに合流する予定で、現地の学校に通いながら、将来のトップチーム入りを目指すということです。