東日本大震災の影響で中断されていた、暴力団組員を殺害したとされる事件の裁判員裁判の論告求刑公判が29日、仙台地裁(鈴木信行裁判長)であった。組員の男性(当時31歳)を殺害したとして、殺人罪に問われた仙台市青葉区柏木1の無職の男(32)=事件当時は少年=に対し、検察側は懲役13年を求刑した。弁護側は無罪を主張し、結審した。
検察側は論告で「共犯者と男性を殺害する意志を通じ合っていて、殺害したのは明らか」と述べた。弁論側は最終弁論で「殺害計画を企てたこともないし、殺害もしてない」と無罪を主張した。
起訴状などによると、男性は1999年1月、東京都中野区の男性宅で男2人と共謀し、男性の顔を殴ったり、首をロープで絞めて殺害したとされる。
判決は9月1日午後4時に言い渡される予定。【三村泰揮】
毎日新聞 2011年8月30日 地方版