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03/08(火曜日)
前原外相の辞任は、本当に残念なことだ。一刻も早く後任の大臣を決めるべく、今、調整を進めている。外交を中断させるわけにはいかない。
しかしどんな状況下であれ、政府では常に、数々の政策プロセスが同時進行している。例えば、一昨日から昨日にかけては、初めての「規制仕分け」も実施した。初日には、私も会場を訪れ、議論の様子を視察した。
事業仕分け以来の、この「仕分け」という取組は、もともと地方行政で「どうしてこんな事ができないのか」という住民の生の声を反映させる試みから発展してきた。そんな生い立ちだからこそ、専門家の方々だけの非公開の議論ではなく、国民皆の目に見える所で、納得できる形で方向性を決めてゆくというこのプロセスそのものに、極めて大きな意味があるのだ。
行政による様々な規制は、時には成長の妨げともなり、また一方で国民の安心・安全の為にしっかりしなければならない場合もある。(マンション投資の悪質勧誘、貴金属等の強引な訪問買取りなど、規制「強化」についても議論したのはこのためだ。)
例えば、一昨日私が立ち会った「リチウムイオン電池の取扱規制」についての議論。この分野では、日本は世界最高水準の技術を持っており、日本のやり方が世界標準になっていく可能性も十分にある。これから電気自動車など色々な分野で、こうした《可能性の開拓》と《安全性の確保》の両面から規制の在り方を議論してゆくことが必要だろう。日本が切り拓いてゆく先進分野の象徴的な課題だな、と思いながら議論を傾聴した。
今回は、関係事業者を参考人として招くなど議論の進め方にも工夫を加え、一項目には従来の仕分けの2倍の、2時間を割いた。これをきっかけに、更なる規制改革につなげていきたい。