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04/30(土曜日)
これは、《お話しが出来た方々》とのやり取りの記録です。総理同行カメラですから、総理と話せなかった方は当然、映せていません。そうした皆さんの思いを画面の外に想起することで、現地訪問の物理的・時間的制約を超えてゆかねばなりません。実際、「素通りで帰るのか!」という声が聞こえて、随行者らが一瞬戸惑う中、総理が1人で声の主の所に引き返す、という場面もありました。これからも、直接の対話は続きます。
福島・田村市総合体育館
<総理と向き合い、大きな声で直訴する男性>
男性:もう頑張ってらっしゃるのはよくわかりますけれども、もっともっとですねぇ、頑張っていただいて、原発の収束の方を、よろしくお願いします! 本当によろしくお願いします!!
<段ボールの囲いの中で1人正座する女性に、警戒区域について話す総理>
総理:計画を立てて。その間は警察のみなさんにもご苦労いただいて、変な泥棒とか入らないようにですね、この地域をきちっと警戒をするというか。
少したったら一時的に立ち寄ることが順番にですね、できるように今、計画してますので。
女性:ありがたいです。優しい心遣いありがとうございます。
総理:いや、こちらこそ…
<総理に訴える御夫婦。奥には、赤ちゃんを抱いた娘さん>
女性:何とか早くしてもらいたい。私たちは先がないからいいんです。でも、あの子たちはこれからなんです。本当に大変で、みんな一生懸命やってるんだろうけども、原発なんとか抑えて下さい。
総理:長い避難生活で大変だと思いますけど、子供さんのためにも、全力を挙げてやりますんで。
男性:よろしくお願いします。
福島・郡山市 ビッグパレットふくしま
続いて、約1500人が避難している大型施設へ
<次々に総理へ要望・握手する方々>
男性:早く原発なんとかして下さい。
総理:原発を抑え込むために頑張ります。
女性:一時帰宅させて下さい。
総理:一時帰宅、計画立てます。
女性:早く、早く帰して下さい。
<正座するご夫婦に声をかける総理>
総理:大変でしょうが。
女性:ありがとうございます。うれしい...。
総理:精一杯、政府も国の方もやりますんで。
(福山官房副長官の声:ご苦労様です。)
<泣きながら総理に訴える女性>
女性:家に帰りたい…。
男性:帰りたいよな。
総理:もう少し時間かかりますけど。政府としても精一杯やりますから。本当に大変でしょうが。
<握手、握手…>
「頑張って」と握手を求められるほど、ますます強く総理が感じたことーー
<避難所で、報道陣の取材に応える総理>
総理:やっぱりこうして中にお邪魔して話を聞くとですね、皆さんの気持ちが本当に親身になって分かっていたかと言われると、《もっと被災者の立場に立って全てのことを考えなければならない》という(ことを)、改めて私も痛感いたしました。
<布団から起き上がり、涙ぐむお年寄りの男性に>
総理:そのままで結構ですから。頑張って下さい。
男性:ありがとうございます…。
総理:本当にご苦労ですが、頑張って下さい。本当にご苦労様です。
隣の若い男性:よろしくお願いします。
総理:精一杯やりますから。
<避難所から自宅まで65キロだという男性>
男性:総理、出来るだけ近い富岡町にして下さい。今は、アメリカよりも遠いんですよ。アメリカだったら、飛行機でひとっ飛びですから---。
<翌日の官邸での記者会見>
総理:「アメリカなら十数時間で行くことができるけれども、私の家には何週間も、場合によったら何か月かかっても帰れないかもしれない。何とか早く帰れるようにしてほしい。」…政府として全力を挙げなければならない。改めて、そのことを強く感じた次第であります。