- |
- |
05/13(金曜日)
避難している皆さんと直結する、双葉町長。受入れ先としてニーズに応える、避難所の所在地の加須市長と埼玉県知事。そして、国の方針を伝え、一人一人の訴えを傾聴する菅総理。4者一体となっての全室巡回の模様をご覧ください。
<予定を4時間も超えて、菅総理は避難所から出てきた―>
総理:全部の部屋でお話を聞くことができました。
埼玉・加須市 旧県立騎西高校
<総理との対話を前に、町民を気遣う町長>
双葉町長:皆さん、足を崩しましょう。私らもそうさせて下さい。
<約1200人の避難所で、町長が最初から最後まで総理を先導した>
<畳に座り、総理と向かい合う人々>
男性1:おらたち、福島県双葉町さば帰られるという見込みはあるんだべか。
総理:それが一番皆さんから聞かれた事なんです。最終的にどこが帰れるどこが帰れないという事をはっきり言えると思うんですよ。
男性2:一時帰宅の事なんですが、私、親の位牌を持って来たいと思います。
男性3:位牌持って来れる人はまだいいの。俺は家も何もねえの、流されて。
女性1:家は浜で流されたんですけども。でも、一回は戻ってみたいと思います。
双葉町長:想いは一緒だと思いますので、家がないから(一時立入は)だめだ、ではなくて。(家の跡に)行ってもらいたいと思ってます。
男性4:仮設住宅なんて必要ないんですよ。もう帰るところないんだから。双葉町は新生…新しいところを造ってもらいたいと。
<立ったまま、怒りを抑え訴える女性>
女性2:国会議員の人たちは私たちのことを、こうやって避難している本当にたくさんの人たちのことを考えてくれているのか。そこが分からないんですね。
総理:私も本当に責任を感じています。
<夫が東京電力の職員という女性>
女性3:(関係者の)家族はみんな、旦那さんが後々(被ばくの影響で)そういう大きな病気をするかもしれないって心配がありながらも、笑顔で「行ってらっしゃい」って言うしか無いんです。体を張ってみんな行っているんですよ。
総理:原子炉の事で、本当に体を張って頑張って頂いて、ありがとうございます。奥さんも大変でしょうけども、ご主人を支えて頑張って下さい。
<再び、畳に座って向かい合う>
女性4:例えば私の友達はいわきナンバーという理由だけでアイスクリームを投げられた。
総理:「人の気持ちを傷つけるようなことは言わないように」ということを、出来るだけいろいろな機会に言うようにします。
双葉町長:耐えられないときには、どうぞ私のところに来て、言ってください。何とかします。
女性5:シャワー室が出来ても多分人数的に無理だと思うんですけど。
埼玉県知事:5月20日までに下水管をきちっと作ります。そこで同時にお風呂も用意しますので、もうしばらく我慢していただけますか。
男性5:決着つくまでは総理辞めないで下さい。替わっちゃうとまたおかしくなっちゃう。
総理:とにかく責任からは逃げませんので。
男性6:本当に子供たちかわいそうです、本当に。どうしたらいいんですか、本当に。
女性6:子供も高校生なんですけど、進学とか就職とか自分が描いていたものは崩れ始めていて、こういう事でなんかいろんな事がだめになってしまうのは、悔やんでも悔やみきれないので。
総理:国も一緒になって、こちらの地元、埼玉とも一緒になってやれることは必ずやりますから。
<報道陣の取材に応える総理>
記者からの質問:5時間の訪問を終えての感想は―
総理:できるだけ元の生活にみなさんが戻っていただけるように努力しなければいけないと、改めて思ったところです。特に、「今後の子供たちのことを考えて自分たちはどうすればいいんだろうか」と。そういうお話が、一番、胸に突き刺さりました。