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経済学と物理学

2010年4月17日 18:17 :

    先日外国特派員クラブで講演した。話の内容は政局には触れず、経済財政政策に絞った。少しづつだが私の主張する経済の「第三の道」に対する理解が進んできたように思える。また「デフレ状態」とはお金が循環しない状態で、それを循環させるために何をすべきかという観点についても少しずつ理解が進んできている。

  この間、経済学者やエコノミストのいろいろな話を聞いたり文章を読んでみて感じるのは、経済学は物理学とは性格が異なるということだ。つまり物理学では、新しい理論は実験などで検証され、ニュートン力学のように誰もが正しいと認める理論となるが、経済学は有力な理論であっても一義的に正しいといえる理論にはなっていない。。自然現象を対象とする物理学と人間の行動を対象とする経済学の違いであろう。経済学は最後は人間の行動を予測する学問で、政治家にとって重要なのはどの理論がその社会や時代に適合するかを判断して選択することにある。