PCで地デジを観るために必要なもの
パソコンに地デジチューナーを接続して「ハイ終わり」で済まないのが、これまでのTVチューナーカードと違うところなので注意が必要だ。まずHDCPに対応したディスプレイとビデオカードが必要になる。そしてビデオカードはCOPPに対応するドライバが必要となる。
PCで地デジを観るためには、HDCPに対応したディスプレイとビデオカードが必要だ |
HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection system)というのはBlu-rayやHD DVD再生で必要となる著作権保護技術であるため、ご存知の方も多いと思うが、これはハードウェアレベルでの対応が必要となる。最近の液晶ディスプレイならHDCPに対応しているが、3年以上前の製品だと非対応の可能性もあるのでメーカーのホームページなどで対応を確認しておく必要がある。
同様にビデオカードもHDCPに対応している必要があるが、HDMI端子を備える製品ならほぼHDCPに対応している。DVI端子だけの製品でもここ2~3年の間に発売された多くの製品がHDCP対応だが、古い製品の場合は非対応の可能性もあるのであらかじめチェックしておきたい。
なおHDCP対応ディスプレイであってもアナログRGBで接続してしまうとHDCP機能が有効ならないため、必ずHDMIもしくはDVI-Dで接続する必要があるので注意しよう。
写真はHYUNDAI製のW240D。モニタ側のOSDを開くことでHDCPで接続されているかどうかを知ることもできる |
さてCOPP(Certified Output Protection Protocol)はアプリケーション、OS側の対応が必要となるもので、具体的にはWindows VistaまたはWindows XP ServicePack2がインストールされている必要がある。つまりWindows 2000やWindows Meなどでは地デジチューナーカードなどを利用できないのだ。
さらにビデオカードのドライバもCOPPに対応している必要があり、NVIDIAならGeForce 6200以上、ATI(AMD)ならRadeon X1300以上が対応している。Intelのチップセット内蔵グラフィックスを使う場合は、Windows XPならIntel 945以降、Windows VistaならIntel 965以降のものが必要となる。なおNVIDIAやATIのチップセット内蔵グラフィックスを使う場合は、HDCPに対応している製品ならCOPPに自動的に対応となる。
ややこしい話が続いたが、もっと単純に今のPCが対応かどうかを知る方法がある。それは各メーカーが用意しているチェックツールを実行してみることだ。以下紹介するツールはいずれも無償でダウンロードできるのであらかじめチェックしておくとよいだろう。
バッファロー:「バッファロー ストリームテスト for 地デジ」ダウンロードURL
http://movie.buffalo.jp/buf-mov/pcastdigist/pcastdigist.exe
バッファローの「バッファロー ストリームテスト for 地デジ」を実行すると対応の可否だけではなく、表示の滑らかさやCPU使用率などもチェックしてくれる。写真左がNGの場合、右がOKの場合の画面だ |
アイ・オー・データ機器:「ハイビジョン環境チェックツール」ダウンロードURL
http://www.iodata.jp/lib/product/g/2070.htm
アイ・オー・データ機器からも「ハイビジョン環境チェックツール」リリースされているが、こちらは単に可否だけを知る事ができる |
メーカーによっては、HDCPに非対応であってもビデオカードやOSがCOPPに対応していれば、低解像度での再生を可能としている場合もあるが、基本的にはHDCP + COPPでの接続が前提となるので、導入前にはこの点をしっかりチェックしておこう。
さて次項から各地デジ対応のキャプチャーカードを見ていこう。
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