米Google(グーグル)は、独自のSNS「Google+」プロジェクトを立ち上げた。Googleアカウントを使ってログインできる。当初は招待制で、Webサイトでメールアドレスを登録すると、準備が整い次第連絡を受け取れる。なお将来的にすべての利用者が使えるようになる見通し。
Google+の主な機能は4つ。特定の利用者だけで交流できる機能「サークル」、動画やニュースなどの共有機能「Sparks」、複数人でビデオ通話ができる「ビデオチャットルーム(Hangouts)」、携帯電話などで写真を簡単に投稿したり、グループチャットしたりできる「モバイル」。
サークル機能では、例えば友人だけ、両親だけ、上司1人だけ、といった特定の相手とだけ交流できる「サークル」を無数に作成できる。サークルごとに自分の個人情報をどこまで公開するかも調節でき、電話番号、メール、住所情報など表示する項目を設定可能。
Sparks機能では関心がある話題に関するニュースや動画などを利用者同士で共有できる。人気のある話題の一覧から選んだり、キーワード検索したりして動画やニュースを選ぶと、サークルに登録した相手と共有できる。また興味のある話題を保存して、その最新情報を確認することも可能だ。
ビデオチャットルーム機能では専用のプラグインをWebブラウザに追加することで利用できる。「チャットリスト」で相手を選び、専用ウィンドウで、カメラアイコンを押すとビデオ通話を、電話アイコンを押すと音声通話を行える。
モバイル機能では携帯電話などから写真を位置情報やコメント付きで簡単に投稿できる。写真1枚の最大サイズは2048×2048ピクセルで、投稿できる枚数は無制限。グループチャットも一度に参加できる人数は無制限としている。
Google+はパソコンや携帯電話向けWebサイトから利用できるほか、Android(アンドロイド)端末向けアプリケーションが使える。iPhone(アイフォーン)など米Apple(アップル)のモバイル端末向けアプリも準備中だ。
Google+についてのインターネット上の評判は、SNS世界最大手「Facebook(フェイスブック)」への対抗という見方が強い。Googleは2010年にもミニブログ「Twitter(ツイッター)」に対抗するように「Google Buzz(バズ)」を立ち上げる(関連記事)など、独自ブランドでソーシャルメディア分野に挑戦しようとする姿勢があるが、現時点で既存サービスをしのぐまでには至っていない。今回のGoogle+が成功を収めるかどうかが注目される。
(植木 皓=ニューズフロント)