タイの野党民主党は25日、タクシン元首相が訪日のためビザを取得するのに、スラポン外相が首相の施政方針演説前に日本政府に働きかけたのは憲法違反だとして、罷免(ひめん)請求を上院に提出した。国家汚職防止委員会で事実関係を調査し、違反があれば上院が審議する。
タイの憲法によると、閣僚としての活動が正式に認められるのは、議会での首相の施政方針演説後。インラック首相は23日に実施した。民主党は「元首相は禁錮2年の実刑判決を受けており、罰するのが政府の義務だ」としている。
日本政府がビザ発給したのは今月14日。バンコクの日本大使館によると、元首相からの申請を受け、日本大使館を通じてタイ政府の意向を11日に確認したところ、10日に就任式を終えたスラポン外相から「発給して欲しい」と回答があったという。