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【プロ野球】

長野 因縁の今村撃ち決勝三塁打

2011年8月28日 紙面から

広島−巨人 8回表2死三塁、勝ち越し三塁打を放ち、塁上でガッツポーズする巨人・長野。三塁手バーデン=マツダスタジアムで

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◆巨人2−1広島

 顔面死球の悪夢を振り払った。同点の8回だ。長野が7日に死球を受けて左頬骨を亀裂骨折した因縁の相手、今村との対決で、中越えの決勝三塁打。この1点を守りきった巨人は勝率を5割に戻し、2位に浮上した。

 1ボールからの2球目だった。顔面死球については「忘れてました」と長野。144キロの直球をとらえた打球は中堅フェンスを直撃。三塁に滑り込むと、そのまま右拳を振り下ろして喜びを爆発させた。ひびが入った左頬は完治していない。それでも、3週間前の悲劇には触れようとしなかった。相手に対する気遣いもある。しかし、それ以上に、頭の中をしめていたのは、勝利へのあくなき執念だった。

 テレビカメラの前に立った長野は「(東野は)いい投球をしていても、なかなか勝ちをつけてあげられてなかったので良かったです」と話した。しかし、実際にはこの日で4連勝。ヒーローインタビュー後に、その事実を指摘されると「えっ、ウソ! マジ!」と頭を抱えた。投手陣を援護できていない責任感から、勘違いしたのだ。

 今月上旬に7連勝して逆襲ムードに転じたが、その後は打線の下降とともにチームも沈滞。17日以降の5敗は投手が3点以内に抑えながら、貧打で落としたものだ。その上、復調した小笠原が左手首骨折で離脱し、不振の主砲ラミレスも5番に降格した。

 この日も前田健に中盤までねじ伏せられ、終わってみれば6安打。連続試合1桁安打は10に伸びた。それでも、若き主軸のひと振りで白星を手に入れ、原監督は「この前の件(顔面死球)はともかく、非常に価値ある一打だった」と目を細めた。「この勢いで次も勝ちたい」と気炎を上げた昨季の新人王は、今やチームの中核を担う存在となっている。 (井上学)

 

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