民主党の代表選挙は、29日午前11時から開かれる両院議員総会で投票が行われ、新しい代表が選出されます。立候補した5人の陣営は、いずれも、1回目の投票では決着がつかない可能性が高いとみており、決選投票を見据えた激しい多数派工作が、ぎりぎりまで繰り広げられる見通しです。
おととい告示された民主党の代表選挙は、届け出順に、▽前原前外務大臣、▽馬淵前国土交通大臣、▽海江田経済産業大臣、▽野田財務大臣、▽鹿野農林水産大臣の、5人が立候補しています。29日は、午前11時から都内のホテルで両院議員総会が開かれ、5人の候補者が演説を行ったあと、398人の国会議員による投票で、新しい代表が選出されます。これまでの選挙戦について、各陣営では、海江田氏が、党内最大勢力を抱える小沢元代表や鳩山前総理大臣のグループなどの支持を得て優位を保ち、これを野田氏、前原氏、鹿野氏、それに馬淵氏が懸命に追い上げる展開になっているとみています。ただ、各陣営とも、1回目の投票では、どの候補者も過半数の200票を獲得できず、海江田氏と2位の候補による決選投票となる可能性が高いとみています。このため、各陣営とも、態度を決めていなかったり明らかにしていない、60人程度の議員に対し、働きかけを強めています。さらに、決選投票に向けて、海江田氏の陣営が、ほかの候補者を支持している議員に協力を要請する一方、野田氏と前原氏の陣営では、「2位以下連合」を模索するなど、激しい多数派工作がぎりぎりまで繰り広げられる見通しです。