長崎、広島の被爆地から原発反対をアピールしながら、中国電力(広島市)が建設計画を進める上関原発(山口県上関町)を目指す「上関原発絶対反対!キャラバン」のキャラバン隊が28日、同町に到着した。計画反対を訴える集会「さようなら上関原発」も同町であり、全国から約1250人が参加した。
原水禁山口県民会議など4団体が主催。キャラバン隊は長崎を16日、広島を26日に出発し、各地でデモ行進などを展開した。集会では、福島県平和フォーラムの竹中柳一代表が福島の現状を報告。福島第1原発事故で約3万6000人の県民が県外移転、約4万6000人が失業したことなどの窮状を訴えるとともに、国家責任や政治責任を追及した。
「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸貞夫代表は「現在、上関の計画は止まっているが、いつまた再開の動きがあるかもしれない。新増設をやめさせるまで活動していく」と強調した。
【小中真樹雄】
毎日新聞 2011年8月28日 23時46分(最終更新 8月28日 23時56分)