28日午後8時15分ごろ、東京発博多行きの山陽新幹線「のぞみ53号」(乗客約700人、16両編成)が相生―岡山間を走行中に緊急停止した。同列車は約45分後に運転を再開したが、同新幹線の16本に最大約45分の遅れが出て、約6300人に影響があった。
JR西日本によると、新大阪駅から乗った男性運転士(48)から「眼鏡がない」との連絡が午後8時12分ごろに東京指令所に入った。このため、指令所では「運転を続けるのは危険」と判断し、岡山市内で新幹線を停止させた。交代の運転士が岡山駅から上り列車に乗り込み、停止現場で運転を代わった。
JR西日本によると、運転士は両目の視力が1.0以上でないと運行中に眼鏡等で矯正する必要がある。この運転士は今月2日の視力検査で左1.0、右0.9と判定されたため、それ以降、眼鏡をかけるようになったという。
男性運転士は新大阪駅から停止現場までの約43分間、必要な眼鏡をかけずに運転。JR西の調査に対し、「自分の汗を拭こうとして、眼鏡がないことに気付いた」と話しているという。眼鏡は新大阪駅近くにある更衣室のロッカーに忘れていたといい、運転士は「汗を拭ったときに眼鏡を外し、置いたままにしてしまった」と説明しているという。
JR西は「誠に遺憾。すべての運転士に注意喚起し、再発防止に努めたい」とのコメントを発表した。
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