<振興銀破綻>調査に政治的性格も 竹中氏は聴取応じず
毎日新聞 8月26日(金)21時34分配信
|
拡大写真 |
竹中平蔵氏 |
04年に振興銀が開業した当時は、大手銀行による中小企業への「貸し渋り」などが社会問題化していた。竹中氏は銀行業の新規参入を促す「金融再生プログラム」を策定し、木村被告がその具体化の1号案件として、03年8月に振興銀の予備審査を申請した。
報告書によると、木村被告は何度も「早く予備審査を終わらせてほしい。開業時期は決まっているんだ」などと金融庁職員に迫り、職員も「まだ(認可には)疑問はあるが、早く終了しよう」などの心境に追い込まれて十分な審査をしなかったという。
検証委は金融庁の現職、OBなど16人に対して聞き取りを実施。竹中氏の言動が審査への影響を及ぼしたかには踏み込まなかったが、「中小企業向け専門の融資など、これまでと違った経営形態なのだから、免許認可の審査は厳しくすべきだった」と指摘した。
検証委は竹中氏にも調査に応じるよう要請したが、竹中氏は政治利用を警戒した模様で、「記憶が定かでない部分もあるので、回答できかねる」と拒否したという。これまで指摘されてきた竹中氏と木村被告の親交関係の実態とともに、行政トップとして適切な判断を下す環境を作れなかったのかなどの説明と検証は、課題として残されたままだ。【永井大介】
【関連記事】
金融庁:地銀も自己資本規制を強化へ
金融庁:長官に畑中監督局長が昇格 三国谷長官は退任
整理回収機構:振興銀元会長らを提訴 50億円賠償求める
3月21日号
日本振興銀破綻:整理回収機構、元会長らを提訴
最終更新:8月26日(金)22時24分
ソーシャルブックマークへ投稿 0件
関連トピックス
主なニュースサイトで 日本振興銀行 の記事を読む
この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます
- 役場ごと避難の町、移転先で小中再開・開校式写真(読売新聞) 8月25日(木)14時36分
- 発言する鹿野農水相写真(時事通信) 8月25日(木)14時36分
- 鹿野農水相と海江田経産相写真(時事通信) 8月25日(木)14時36分