碇シンジの妄想日記

9ページ目 -裸のつきあい編 -

ぽん太さん
注: この作品はR指定とさせていただきます。(管理人)

 素っ裸で碇シンジのベッドに陣取る惣流・アスカ・ラングレーという図は、2015年にはけっして思いもつかない風景であった。
 アスカが、その成熟した女として魅力あふれる肢体を惜しげもなく披露するのは、風呂以外では、シンジのベッドの上だけと決めている。
 もっとも、それを堪能できる唯一の男は、いまだその恩恵を受け取ろうとしていなかったが。
 
日本人ではあり得ない肌の白さ、量感的な乳房、抱くには片手で余る細いウエスト、すらっとした脚線美。アスカが身をよじると、シーツのしわが波のようにうねる。ハリウッド映画の一場面を彷彿させる。

 かといって甘やかな雰囲気は、まったくない。その原因は、アスカの表情にあった。
 アスカは怒っていたのだ。
 わなわなと震える右手に握られているのは、シンジの日記である。そう、シンジとアスカが共に戦い、笑いあい、憎しみを覚え、そして壊れたあの一年に満たない使徒戦役を書き残した記録。
 図らずも、近づく結婚式の打ち合わせのためにシンジの家を訪れたアスカが、手に入れた一冊のノート。
 そこには、14歳だったシンジの、心に思っていたことが率直に書かれていた。

「ほう。アタシと別居して、エッチな本、DVD三昧の生活を送りたかったですって……」
 アスカが、声に出して日記を読む。
「こ、この天下の美少女、日独クオーターで神に愛された美貌とまで言われたアタシの側にいるより、男やもめの一人暮らしを選ぶと。薄っぺらなグラビアの写真、演技丸わかりのセックスシーン相手に一人で処理している方が良いというわけ。ふうううううん」
 アスカの目は、けっして溶けることのない南極の永久凍土よりも冷たい。
「そんなことを言いながら、アタシの裸を脳裏に浮かべて、やっていたくせに」
 アスカの独り言は正鵠を得ている。当初、葛城ミサトの大人の身体に昂奮していたシンジだったが、同年齢の美少女綾波レイの生乳に触れたことで、その対象を変え、さらに同居するようになって、欲望の相手をアスカにシフトした。
 シンジは、ほとんど毎晩、アスカの身体を想像し、思うがままに妄想して、少年の熱いパトスを放出させていた。
 自分の部屋で、トイレで、そして残り香ただよう浴室で、アスカを裸にし、触り、舐め、突っ込むことを想像して、シンジはたまった願望を処理した。
 アスカも、そのことをうすうす感づいていたが、正面から向き合うだけの勇気はなかった。シンジがアスカを性の対象としてしか見ていないと思い知らされるのが怖かったのだ。
 少年と少女は、お互いを取り繕いながら、距離を開けて生活していた。

「一言、アタシにくれるだけで、アンタの夢はかなったのに」
 アスカは、シンジからその言葉を聞くまでのことを思いだす。

 サードインパクトの実行犯として、世界的な糾弾を碇シンジに押しつけようとした日本政府、戦略自衛隊、国連の思惑は、葛城ミサト、赤木リツコ、冬月コウゾウの行動で防がれた。
 MAGIによって公開された処断の日、サードインパクト当日のすべてを見た人類は、その責任を子供ではなく、大人に求めた。
 ゼーレと繋がっていた国連常任理事国の首班、国連事務総長、国際的なコングリオマットのCEO、一部の宗教指導者が民衆の指弾を受け、国際裁判にかけられた。
 開催場所の名前を取って、第二東京裁判と名づけられたそれは、かつての世界大戦の戦争犯罪人を裁いたものより民主的すぎた。
 数の論理に、無条件にしたがったのである。
 全世界で数億の人類がサードインパクトから帰ってこなかったのだ。これをすべて殺人としてとらえれば、裁かれる被告が百人いたところで罪が分散することはない。
 一人殺せば犯罪者でも、一万人殺せば英雄だなどという論理は、数の破壊力を前に、冗談にもなりえなかった。
 弾劾されたすべての被告が有罪となり、そのほとんどが刑場の露となった。

「実行したのは、サードチルドレンなんだぞ」
 往生際悪く、国連事務総長が、血を吐くようにして最後の一言を叫んだころ、サードインパクトの主犯二人は、戦略自衛隊の監禁を解かれ、第二新東京の病院へと移送されていた。
 これはアスカがまだ日常生活を送ることが難しいからである。
 そしてまたシンジも入院していた。
 サードインパクトの傷が癒えていたシンジに治療が必要になったのは、舌を噛んだことに起因していた。シンジはアスカがサードインパクトの犯罪者として、国連の断罪を受けそうになったとき、なんの未練もなく自分の命を投げ出したのだ。
 アスカに手出しをするなら、死んでやる。シンジの意思表示は、二人の子供に責任を押しつけようとしていた大人たちを震え上がらせた。
 生きていてこそ、生け贄の価値はあるのだ。死なれては、罪を押しつけることができない。
 大人たちは必死でシンジを助けようとし、アスカに手を出すことをあきらめた。
 シンジは、己の死を見せつけることで、アスカを護ったのだ。
 もちろん、黙って護られているだけのアスカではない。アスカも躊躇無く後に続いた。
 シンジを殺せば、アスカは死ぬ。そして、その逆も同じ。
 二人の子供、その強い結びつきに大人たちは恐怖した。

 国連の管轄下にある病院とはいえ、かつての監禁場所とはなにもかもが違った。
 まず、アスカの治療のために、専任の医療団が、編成された。
 今までは罪を認めるまで、死刑執行まで生きてさえいればいいと、放置されてきた。
 それが、手のひらを返すようにして、本格的に開始されることになった。

 ゼーレの送った量産機との戦いで受けた傷は、エヴァンゲリオン弐号機のコアとなった母親の存在に気づき、シンクロ率を極限まで上げていたアスカにむごい跡を残した。
 レプリカとはいえ、神殺しの槍によって貫かれた左目は、美しかった瞳の色を変色させただけではなく、視力をほとんど失った。
 裂かれた右手はかろうじてくっついてはいたが、まともにものも握れない状態であった。
 なによりむごかったのは、腹部である。量産機に貪り食われた弐号機のフィードバックが、アスカの身体に醜い瘢痕を刻んだ。
 磨かれた象牙のような肌の上に、這う赤い蛇。
 初めてその存在を見たとき、あまりのむごさに、アスカは気を失った。

 人類を護った少女の治療である。それこそ、世界中の権威が集められた。
 ミリ刻みのMRI、入れ替わり立ち替わりアスカの身体を触りたおす触診、治療のためと我慢していたアスカが、ぶち切れるまでくりかえされた検査の結果は、死刑宣告でしかなかった。
「完治は難しい」
 医師の代表は、感情のない者のようにそう告げた。
「そう」
 アスカは、意外なほど冷静にそれを聞いた。
「仕方ないわね。アタシだって何人もの戦略自衛隊員を殺したんだから、自分だけ無傷でなんて虫の良いことは言わないわ」
 さばさばと、そう言って医師団を帰したアスカは、シンジと二人気になるや、泣きわめいた。
「なんで、アタシだけが、こんな目にあわないといけないのよ。
 おまえが、おまえが一緒に居てくれたら、共に戦ってくれていたら……」
 アスカの感情は、シンジにはけ口を求めた。
「ごめん」
 日本政府、戦略自衛隊、そして国連からの虐待が消えたことで、落ちついたシンジは、アスカの激情を黙って受け止めた。
 それこそ、手当たり次第にアスカが投げつけるものを避けもせず、まともに喰らいながらも、シンジは逃げださなかった。
「なんでおまえが生きているのよ。アタシを助けてもくれなかった、殺そうとした、なのに、なぜ、おまえは罰も受けずにいるの。死になさいよ。アタシの目の前で死になさいよ。死んで詫びなさい」
 シンジが舌を噛んでまで、アスカを護ったことなど忘れたようにアスカは叫んだ。
「自分で死ねないなら、アタシが殺してやる」
 アスカは、無理に起きようとしてベッドから落ちた。
「大丈夫、アスカ」
 あわてて駆けよったシンジが、アスカを床から抱き起こした。そのとき、アスカは、シンジの脇腹に思いきり噛みついた。
「喰ってやる。アタシが喰われたように、おまえを喰ってやる」
 狂気に彩られた瞳で、アスカはシンジをにらみつけながら、その腹を、柔らかい脇腹を食いちぎった。
「アタシと同じ痛みを感じろ。このあと、おまえの目を潰してやる。手を裂いてやる」
 口の周りを血だらけにしながら、呪詛を吐くアスカに、シンジは抵抗しなかった。
 歯を食いしばりながら、喰われる痛みに耐え、さらにそっとアスカをベッドに戻したのだ。
「アスカが一人で生きていけるようになったら、僕の命はあげるから。それまで待って」
 シンジは、まだ脇腹に食いついているアスカの頭をやさしく撫でた。
「僕は要らない子供なんだ。だから、いつでも死ぬよ。いや、許されるならアスカが殺してくれれば、嬉しい。そうすれば、アスカは僕のことを忘れないだろう。僕が生きたことをアスカにだけは、覚えていて欲しい」
 シンジも生きていくのに疲れていた。
「あの1年、僕は後悔しっぱなしだった。ああすればよかった。こうしておけば、あんな酷いことにはならなかったってね。でも、今は悔やんでいない。あのときの僕では、あれが精一杯だったんだってわかるから。もちろん、アスカが一生懸命だったこともね。エヴァンゲリオン、福音を伝えし者と望んで出会ったんじゃないけど、君と居られたことは僕が生きている証だったから」
 シンジの話がアスカの脳裏で形をなし始める。
 いつの間にか、アスカは噛むことを止めていた。
「君と会うまで、僕はずっと感情を殺して生活してきた。歓び、怒り、哀しみを表に出すことを避けてきた。母を失い、父に捨てられた。感情をなくせば、それも辛いことじゃないし、最初からなにも感じなければ、いじめられても耐えられる。人形になっていたんだ。でも、そんな死んでいた僕を、アスカは蘇らせてくれた。ファーストネームで呼びあい、一緒に暮らし、喧嘩して、笑って、戦って、痛さに泣いて、勝利に凱歌をあげて……憎しみあった。10年死んでいた僕をアスカは1年生かしてくれた」
 シンジは、脇腹からの痛みを喜んで受けいれていた。
「お願いだから、もう少しだけ僕を生かしてくれないかな。アスカが元気になるのを見てからにしたいんだ」
 シンジは、アスカを抱きしめた。
 アスカは、不意に口のなかに血の味を覚えた。自分のしたことへの嫌悪感に、アスカは吐いた。胃のなかにあったものすべてがたまらなかった。
「キモチワルイ」
 アスカは、口と脳からあふれる不快感に、気を失った。

「あの時からなのよねえ。アタシがシンジを見張るようになったのは」
 アスカは、シンジが黙って死んでいくのではないかと怖れたのだ。
 レイが全ての記憶を失った今、使徒戦役の体験を、恐怖を、辛さを共有できるのはシンジしか居ないことにアスカは気づいた。
 毎夜アスカを襲う悪夢、その圧迫を分けられるのはシンジだけ。たとえは悪いが、お化け屋敷に一人ではいるのと、二人で行くのとでは大きく怖さが違うのと同じ。
 人類の運命を託され、命と精神を削って、戦った地獄を理解できるのは、世界中でアスカとシンジ二人なのだ。
 アスカは偽りの笑顔、偽物の労りに満ちた世界に、一人取り残されるのは、絶対に嫌だった。
「くやしいけど、シンジの言うとおりなのよね。リツコもミサトも、アタシたちと経験を共有できない。あの頃はこうだったわねと思い出話できるのは、シンジだけ」
 そして、シンジの脇腹に生涯消えない傷をつけたことにアスカは昂奮した。
「忘れないわ、死ぬまで、あの頃を」
 アスカは、握りしめていたシンジの日記を開いた。

 碇シンジの日記

 2016年1月4日

 新年が明けた。
 テレビはどこをつけても、バカの一つ覚えみたいに「あけましておめでとうございます」を叫んでいる。
 なにがめでたいものか。
 明日にも世界はサードインパクトで滅ぶかも知れないのに。
 
 戦時体制のネルフに正月休みはない。毎日訓練と実験の繰り返し。
 同じことばっかりくり返していると、今日が何日だったかも忘れてしまう。
 ミサトさんは、大晦日と新年は特別よと普段の三倍ビールを飲んでいた。そんなお金があるならお年玉をくれればいいのに。
 まあ、貰ったところで使う暇ないけど。買い物に行く時間さえなくなってきた。
 アスカの機嫌もよくない。学校が冬休みに入って洞木さんに会えないのが気に入らないようだ。

 食事が画一化されてきたのも、不満らしい。
「なんとかしなさいよ。三日ごとに同じものを食べさせられたんじゃ、たまらないわ」
 って僕に文句を言っても仕方ないだろうに。だって、届けられる材料が同じなんだから、メニューも決まってくるのは当然じゃないか。
 嫌なら、自分で工夫すればいいのに。
 まったく、女の子のくせに、味噌汁さえ作れなんだから。
 まあ、ドイツ育ちじゃ、味噌汁は無理か。

 今日は、みょうな実験があった。
 素っ裸でエントリープラグに入って、エヴァンゲリオンとシンクロするというやつ。
 実際のエヴァじゃなくて、模擬体なんだけど、17回もシャワーを浴びさせられ、体中が赤くなるほど洗浄された。
「技術は毎日進歩しているのよ」
 アスカが訊いた実験の意義を、赤木リツコさんはこう答えたけど、意味ないんじゃないかなあ?
 だって、この実験でより佳いエントリーの仕方だとわかっても、エヴァンゲリオンに搭乗するのに、いちいち17回も身体を洗っていたんじゃ、使徒の侵攻に間に合わないじゃないか。
 こんな実験するなら、もっと性能のいいプラグスーツを開発する方がましだと思うんだけど。
 もっとも、こんなことリツコさんには言えない。
 知られたら、実験材料にされそうだ。それこそ、
「身体があるから、シンクロと実際のずれが生まれるのよ。脳だけになれば、エヴァと自分の身体の動きのロスがなくなるから、真のシンクロになるわ」
 なんて、改造されてしまう。
 本当にリツコさんは、マッドサイエンティストなんだものなあ。父さんの再婚相手として、あの人だけは、勘弁して欲しい。
 実の母親と義理の母親が、そろって科学フェチじゃ、あまりに僕がかわいそうだよ。

 けど、いいこともあったんだ。
 アスカと綾波の裸が見れた。
 さすがにシャワー室は別だったけど、最後のエントリープラグへ向かう通路は一緒だったんだ。 もちろん、二人との間についたてはあったんだけどね。
 そのついたてが、ちょっと僕の目線より低かったんだ。
 おかげで見えました。ええ。
 右に紅いのと、左に蒼いのが。
 ああ、白い膨らみも合計4つ見ました。
 やっぱりアスカの方が、いい身体していた。胸も大きいし、体つきも大人っぽいし。
 でも、綾波もなかなか。
 アスカより色は白いし、胸は小さいけどつんと上向いているし。
 
 ちょっと世間でも見あたらない美少女の裸を僕は見たんだ。
 おめでとう、僕。

 次は見るだけじゃなくて触ってみたいよね。

「いいの? 」
「碇くん、あなたの好きにしていいわ」
「シンジ、アンタの自由よ」
 綾波とアスカが、身に何一つ纏わず、僕を誘う。
「ありがとう。綾波、アスカ」
 僕は右手でアスカを、左手で綾波を抱いた。
 暖かく、柔らかく、そしていい匂いがする二つの女体が、僕にくっつく。
 右の二の腕にアスカの胸が、左の二の腕に綾波の膨らみが押しつけられて、ぷにぷにとした感触が、たまらない。
「好きだよ、二人とも」
「私も碇くんが好き」
「アタシも好きよ、バカシンジ」
 綾波とアスカも応えてくれる。
 僕は、まず綾波にキスした。そっと触れるだけのキス。
「あっ」
 僕が唇を離すと、名残惜しそうに綾波が声を漏らす。その寂しそうな瞳が、たまらないけど、綾波だけにかまっているとアスカがすねる。ぐっと我慢して僕は、アスカに顔を向けた。
「なんで、ファーストが先なのよ」
 アスカの機嫌が悪いのを、僕はキスでなおした。綾波のときとは違った、舌を絡める大人のキスで、アスカの口の中を蹂躙する。
 粘つくような音を立てて、アスカの口を味わいながら、僕は左手で、綾波の胸を揉んだ。
「碇くん、やさしく」
 綾波が甘え声を出す。
「アタシの胸も触って」
 唇が自由になったアスカが、すぐにねだる。
「アスカのおっぱい、柔らかいね」
 僕は右手でアスカの胸を楽しんだ。
 両手に手触りの違うお餅が二つ。綾波の方がわずかに弾力がある。アスカの方は、しっとりと手に馴染む。
 たちまち二人の乳首が硬くなってきたのが、手のひらを通じてわかった。
「お願い、碇くん」
「じらさないで、シンジ」
 二人の願いを僕はかなえた。
 今度は、アスカの乳首を最初に吸った。
「きゃうっ」
 アスカが、背中を反らせる。
 ツバメのように翻って、僕は綾波の乳首をしゃぶった。
「ああ」
 綾波も身体をびくつかせる。
 僕は二人の乳首、合計4つを順番に楽しんだ。
「碇くん、碇くん。碇くん」
 綾波が、感極まったような声をだし、
「シンジ、もっと、もっと強く」
 アスカが、胸を突き出すようにして、続きを欲しがる。
「綾波とアスカ、舌触りが違うね」
 僕は二人の乳首をたっぷりと味わった。
「なにを言うのよ」
「ばかあ」
 綾波とアスカが真っ赤になる。
「胸ばかりじゃ、いや」
「そ、そうね。ファーストにしてはいいこと言うじゃない。シンジ、来て」
 綾波が、アスカが僕を誘う。
 僕は、たっぷりと濡れている二人のあそこに指を……

 うっ……凄い量が出ちゃった。そう言えば、正月を越えて初めてだった。
 たまってたんだな。

 僕って最低だ。二人の女の子で同時に楽しもうなんて……

「こ、このう、大馬鹿シンジ」
 アスカは読んでいた日記を壁にぶつけた。
「アタシとレイの二人を一緒にですってえええ」
 アスカの顔が、怒りで真っ赤になった。
「アタシのことが好きだって、前の日記で書いておきながら、ちょっとレイの裸を見ただけで、そっちにも気が行くなんて……シンジって、生まれつきの浮気者だったのね」
 アスカの目がつり上がる。
「あのお義父様の息子だから、気をつけないとと思っていたけど、14歳でその片鱗を見せていたとは思わなかったわ」
 アスカは、ゲンドウが碇ユイ、赤木ナオコ、赤木リツコの三人に手を出していたことを知っている。
「そう言えば、国連の局長待遇を受けているシンジには、二人の秘書がついているわね。そのどちらもが、若くて美しい女性。まさか、シンジの奴、あたしの目が届かないのをいいことに、欲求不満をその二人で解消しているんじゃないでしょうね」
 アスカの目に狂気が宿る。
「ふふふふふ。まあ、いいわ。そんな女、アタシの敵じゃないし。アタシはシンジ以外に身体を許すつもりはない。もちろん、アンタもアタシ以外の女なんかとさせはしない。見ているがいいわ。他の女で立たなくなるように、最後の一滴まで搾り取ってやるから」
 アスカが、つややかな唇を妖艶な舌の動きで舐めた。

続く

後書き
すいませんでした。平身低頭します。勘弁してください。
忘れていたわけじゃないんですが……つい、仕事が……
そろそろ次あたりから、アスカとシンジの仲がおかしくなる時期に入りますので、
一気に妄想日記も進む予定です。
完結させます。必ず、きっと、たぶん、おそらく……
初出: 2007/01/14
Author: ぽん太さん
はい。ぽん太さんより新春早々の妄想……いえ、小説戴きました。
ありがとうございます。ぽん太さん。
でー、シンジ君は新年明けてまもなく、二股の妄想を見たご様子ですね。
さすがに若い男の子は正月から元気が良いですねぇ。
まぁそれを日記にしっかり書きしたためているってあたりが、ダメというか律儀というか(笑)
うっかり読んでるアスカの怒りのボルテージもかなり上がってきているようです。
そろそろシンジ君に登場していただいて覚悟を決めて欲しいものですね(爆)

そんなわけでぽん太さんに是非ご感想を!
WebMaster: AzusaYumi