近畿など西日本は27日、大気の状態が不安定になり、局地的に激しい雨や雷に見舞われた。大阪などで道路冠水や家屋の浸水などが相次ぎ、神戸市では大規模な停電も起きた。
気象庁によると、大阪市は午後4時過ぎまでの1時間で、降水量が観測史上最多の77.5ミリを記録。兵庫県三木市でも、午後6時ごろまでの1時間降水量が8月では最多の54.0ミリに達した。堺市や神戸市でも夕方に1時間あたり40ミリ前後の激しい雨が降った。
大阪府羽曳野市大黒で同日午後3時半ごろ、増水した石川の中州に中学1年の男子3人が取り残されたが、約30分後に消防隊員に救助された。中学生の一人は「雨が強くなり、すぐに水かさが増えた。怖くて死ぬかと思った」と話した。愛媛県久万高原町西谷の黒川でも同日夜、増水で岩場に一時取り残された釣り人の男性1人が救助された。
大阪市では午後9時までに、家屋の床上・床下浸水が321件、道路冠水8件が確認された。
東海道新幹線は同日午後6時すぎから、大雨のため米原―京都間の上下線で約30分間運転を見合わせた。計17本が最大39分遅れ、約1万3千人に影響した。JR和歌山線や南海高野線も一部で運休や遅れが出た。
関西電力によると、同日午後5時ごろから、神戸市西区を中心に約1万戸が一時停電した。落雷が原因とみられるという。