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学校放射線量:毎時3.8を1マイクロシーベルト未満に

 文部科学省は26日、東京電力福島第1原発事故を受け福島県内の学校などで屋外活動を制限する放射線量の基準値毎時3.8マイクロシーベルトを廃止し、校庭などで受ける線量の目安として毎時1マイクロシーベルト未満とする方針を同県など全国に通知した。児童生徒らが学校で受ける線量は原則年間1ミリシーベルト以下に抑制する。毎時1マイクロシーベルトを超えても「屋外活動を制限する必要はない」とし、局所的に線量が高い場所の除染で対応する。

 現状では政府の指示で住民が避難した地域以外で積算線量の予測値が年間1ミリシーベルトを超える学校などはなく、暫定基準値の役割が終わったと判断。夏休み終了後に福島県内の児童生徒らが学校で受ける線量は、通学日数200日、1日当たりの滞在時間6.5時間(屋内4.5時間、屋外2時間)の条件で、校庭などの線量を毎時1マイクロシーベルトとした場合、給食などの内部被ばくを含めても年間0.534ミリシーベルトとの推計を示した。

 文科省は4月19日、国際放射線防護委員会(ICRP)の声明を参考に、夏休み終了までの放射線量の目安を年間1~20ミリシーベルトとし、上限値から逆算した毎時3.8マイクロシーベルトを超えた場合に屋外活動を1時間に制限する基準を設けた。だが、「影響を受けやすい子どもには高すぎる」と基準を批判した内閣官房参与が辞任するなど混乱が広がったことを受け、文科省は5月27日、基準を維持しながら、今年度に児童生徒らが学校で受ける放射線量について年間1ミリシーベルト以下との目標を新たに設定していた。【木村健二】

毎日新聞 2011年8月26日 11時38分

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