どうしんウェブ 北海道新聞

道北・オホーツク

踏切進入時は一時停止を 清里

(08/27 15:00)

警報機と遮断機のない踏切で列車と衝突し前部が大破した軽乗用車=10日、小清水町

警報機と遮断機のない踏切で列車と衝突し前部が大破した軽乗用車=10日、小清水町

 【清里、小清水】清里、小清水町内のJR釧網線の踏切で、10日には列車と、24日には保守用車両と乗用車が衝突する事故が相次いで発生した。保守用車両の踏切通過時には警報機、遮断機があっても作動しない。斜里署は「踏切侵入時は必ず一時停止をして安全確認を」とドライバーに注意を呼びかけている。(大沢祥子)

 清里町水元の14号踏切では24日午前、知床斜里駅から札弦駅へ回送中だった線路保守用車両(運搬トロッコ3両とモーターカー1両)と、町内の農業男性(38)の乗用車が衝突。男性と保守用車両の乗務員3人にけがはなかった。

 14号踏切は遮断機と警報機が付いた「第1種踏切」だが、JR北海道によると、釧路支社管内では保守用車両が線路を走行しても遮断機と警報機は作動しないという。保守用車両は安全確認のため踏切通過前に停車してから進行する。最終列車の通過後から始発までの時間帯や、列車ダイヤの間隔が空いている釧網線などでは、日中も走るという。

 10日午後に小清水町浜小清水の原生花園駅から約3キロの通称・漁場踏切で起きた事故では、知床斜里駅から網走駅に向かう普通列車(1両編成)と町内の介護職員女性(62)の軽乗用車が衝突。女性と列車の乗員乗客27人にけがはなかった。

 漁場踏切は、遮断機や警報機がない「第4種踏切」。JR北海道によると、釧網線に113ある踏切のうち約2割に当たる19カ所が第4種という。このほか、警報機はあるが遮断機はない「第3種踏切」も4カ所ある。

 いずれの事故も原因は現在調査中だが、道交法では踏切手前での一時停止と左右確認がドライバーに義務付けられている。斜里署の長屋勝彦次長は「ダイヤの間隔が空いていることなどからドライバーも油断しがち。保守用車両の走行、遮断機や警報機が故障している場合も想定されるため、どんな踏切でも横断時は必ず一時停止して左右の安全確認をしてほしい」としている。

【関連記事】

北海道新聞・道新スポーツ購読のお申し込み
このページの先頭へ