■「問題ないんだという認識でいたのが、一番大きな問題」
島田: 「問題ないんだ」という認識でいたのが一番の大きな問題で、本日に至ってます。だからと言って、正直言って後悔はしていません。「あの人と付き合わなければよかった」とか、「心のなかでそんな風に思わなければよかった」とか、もし僕が思ったら、僕は僕を嫌いになっちゃいます。だから、心の中でそう思い続けました。それは芸能界としてはズレていたことだったと思います。だから僕は今後、付き合いませんし、もちろんメールもしません。言葉にもしません。でも僕の心のなかでは感謝はずっと持っていたいと思います。それは芸能人関係なく、人としての感情なんです。
――2つ、うかがいたいのですが、まずは芸能界でやり残した、未練のあることを教えてください。
島田: まったく未練はないんですけども。本当にこのあいだも生放送で言ったんですが、テレビで武田鉄也さんが語っていた言葉が重いなと思いました。「山はてっぺんまで上ったら、ゆっくりうまく降りなければならない。それで初めて登山成功だ」と。「上で終わったらそれは遭難だぞ」とテレビでおっしゃっていまして。鉄也さんにも若い頃かわいがってもらって。その言葉を胸に下山しようと思ったんですけども、あまりにも山のてっぺんから向こうが崖で、転げ落ちてしまいましたけども。それも僕らしいかなと思っています。
だからはっきり言いまして、一回は、一瞬てっぺんに、半年くらい立ったんで悔いはありません。僕がてっぺんに乗った半年間を、親友の(明石家)さんまが確認してくれましたんで。そのときも。だから自分のなかで一瞬てっぺんに立ったという自覚だけは持っています。
――あともう1つは、今まで数々のトラブルで引退を考えられることがあったと思いますが、今回は引退を決めたのはどういう思いからですか?
島田: 数々のトラブル? 無いと思うんですけど、そんなに・・・。
(会場から笑いが起こる)。
――失礼しました。
島田: そんなにありましたかね?
――まあ数回。
島田: 数回・・・えー、若いときに、お客さんをどついたことがありました。そして6年前に、あの、まあこれ裁判をまだされてるんで、あんまり言えないんですけど、まあ本当は「どうやねん」という自分の思いもあるんですけども、その中でも僕が本当に髪の毛持ってツバかけたことも事実ですから、まあいかんこと。だから、はなから、いかんことって分かってやってましたから、ハッキリ言って「引退」という言葉は思わなかったです。やっぱり言われる、吉本興業に言われる、罪を、弁明せずに受け止めたらいいんだと思ってました。
ただ今回が違うのは、僕の中では、さっき言ったみたいに、付き合ってないじゃないか。週刊誌にいろんなことをいっぱい書かれる、でも本当に、事実無根ばかりでした。本当に、僕カジノなんか、生まれて一回も、そんな不法なカジノとか行ったことがありませんし、本当に。もうそのときは一回、BさんからAさんを介して連絡ありました。「そんなとこ行ってんのか?』と言われまして。僕、命をかけて行ったこともありませんし、行ったけども払わんかったという、そんな曖昧なこともないと、そんなとこ行くような馬鹿な僕じゃないですと、いうメールというか、電話をAさんに返したこともあります。
だからそんなことは絶対ないし、競売物件を暴力団と組んで入札したなんて書かれたこともありますけど、そんなこと命をかけてありません。もしそんなことがあったら、皆さんの前で、腹切ります。はい。だから、今回は、セーフだと思ってたことが大きな問題です。さっき言ったみたいに、後輩たちも、セーフだと思ってたらアウトがある。だから今回は、完全に僕のミスです。僕が間違ってました。
――社長に伺いたい。8月中旬に外部から情報を入手してから、吉本としては具体的にどのような調査をされたんでしょうか」
水谷社長: 8月中旬に情報を外部の方から入手いたしまして、まあわれわれの方といたしましては、8月21日にその情報に基づきまして、島田紳助にヒアリングを行いました。その後、本日にいたるまで2日間ではありますが、社内の調整と調査を行いまして、本日に至っております。