■「10数年前にも芸能界を去ろうと思っていた」
島田: まず一番最初ですけれども、十数年前なのですけども、僕的に非常に解決できない自分の悩み、トラブルありまして、誰もどうしようもないことが起こったので、自分自身もう本当にやめようと思いまして、芸能界を去ろうと決意しました。そのときに、昔からの友人であるAさんなんですけども、Aさんともひっきりなしに会っているわけでは全然なくて数年に一回会うペースだったんですけども、僕が非常に悩んでいるという話を聞いてAさんが自宅に電話してくれまして、どうしたんだということで。そしてAさんに話したら、Aさんはその、ヤクザ組織のBさんにその話をして、それでクリアにしていただきまして、僕の悩みを解決していただいたということがあったんです。そこで僕は正直言いまして、単に人として恩を感じました。
でも、そのBさんは「お前は芸能界の人間である、我々はこういう組織の人間である。そういう人間が会うことはいけないし、会うと君にはマイナスだ。だから君が今後テレビの世界で頑張ることが一番の恩返しになるのだから、会わずに頑張ってくれ」と、そういう言葉をいただきまして僕は組織の方関係なく人間として、正直言ってありがたい言葉だと思いました。「会うとマイナスだから心と心でつながっていればいいんだ、人とはそういうもんだ」ということを言われまして、それは心に深く本当に感謝した言葉でした。
ですから、個人的にその方と直接メールすることもなかったです。でも僕は人として、やっぱりありがたいなと言う気持ちをずっと持ち続けていましたし、感謝の気持ちがありました。芸能界で、テレビで頑張ってこられたのも、あのとき辞めなかったおかげだという思いがずっとありました。ですから、Aさんにありがとうございましたと、今年も一年無事終わりましたと、本当に心から感謝していますというのを、よろしくお伝えください、とAさんを介して、Aさんにメールを送って、伝言をお願いしたこともあります。だから、直接付き合ってはいけないことはわかっていましたので、僕は直接電話することもありませんでしたし、絶えずAさんを通じて、そんなときのお願いを伝言して頂いてました。
そして十数年間のお付き合いの中で、一回も会っていないかというのは、そうではありません。会った回数は自分の記憶の中で約4、5回だと思われます。そして最後にお会いしたのは今から4年半前に、バーをオープンしまして、そのときに私はお寿司屋にいたんですけども、来られて、会員制で入れなかったので、私を、お名前を出されてバーの人間から電話かかってきて僕、すぐ行ったんですけど、そのときにお越しになって、お祝いなんでしょうか、良い酒を飲まれ、多めにお金を置いて帰られました。
4年半にお会いしたのが、最後にお会いした事実です。それまでに大阪ミナミで食事をしているときに、近くにすぐ隣におられることを聞いて、週刊誌なんかを読んで非常に大変だというのを僕なりに読んで大変な時期なんだなと思いまして、僕もあの時元気をもらったので、近くにおられるというのもあって僕は個人的にお会いしに行って、顔を見て元気そうですね、ていう顔を見て帰ったこともあります。そしてまたそのことをAさんにメールをして、今日顔見ましたと、非常に元気そうでほっとしましたと、そういうメールもAさんに送りました。
そして6年前、僕がトラブルを起こしたときに、僕が非常にへこんで、自宅謹慎していまして、食事も喉を通らず、本当にもう自分はどうしていいか分からないときがありました。まあ、いろんな方々から励ましの言葉をいただいたり、励ましの電話をいただきました。芸能界の先輩から電話をいただいたときも、メールをいただいたときも、やはり同じように「ありがとうございます」と。「あなたの励ましの言葉で頑張れます」「あなたが居てくれるから心強いです」と。芸能界の先輩方にもそういう言葉を返したり、そういうメールを返したように、Aさんから「Bさんがそうおっしゃってるよ」という電話をいただいたので、Aさんに対して「ありがとうございます」と。「お2人がついてくれているから、僕は心強いです」と、そういうメールを送りました。
でもそれは、お2人だけに送ったのではなく、6年前自分がへこんでたとき、あったかい言葉、励ましの言葉(をいただいたとき)、数々の先輩、びっくりするような大先輩、まさかという先輩までも「大丈夫だ」と、「僕は信じてるから」「僕がついてるから」という言葉をいただいたときに、同じような電話、同じようなメールを皆さんに返しましたので、僕的には特別に、お2人に何かを守ってもらってるという意識はありませんでした。正直いって、僕の中では十分、芸能人と、そういう業界の方が付き合ってはいけないことは理解していましたし、十分わかっていましたし、あちらの方もそれを十分理解されてましたから、絶対、普段会うようなことを向こうも求められませんでしたし、向こうも「会ってはいけないんだ」とおっしゃってましたし、僕も会ってはいけないと思ってました。