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11.08.27
「アウェイでも自分たちのサッカーを」ペトロヴィッチ
Jリーグ第24節 vsセレッソ大阪戦前日のコメント
「私の考えの中では、セレッソ大阪は、Jリーグの中でベストに入るチームだと思います。そういったチームを相手に、明日は戦います。相手は、すごくサッカーのうまいチームだと考えています。試合の結果を決定する要素というのはたくさんありますし、自分たちもそうですが、非常に良い内容で戦っていても結果が出ていないという部分では、セレッソも同じだと思います。今は、本来立つべき位置にいませんが、彼らはすごく良いサッカーをしています。自分たちも良い内容で戦うこと、お互いに強いチームが試合をすることによって、素晴らしい試合ができるのではないかと思います。
アウェイだからといって、引いて守るのではなく、自分たちのサッカーをして勝ち点3を奪いにいきたいと思います。素晴らしい選手たちが相手にはいますが、自分たちは恐れることなく、守備的にならずに前からボールを奪いにいって勝ち点3をとって、良い気持ちで浦和に戻ってきたいと思います。
両チームとも攻撃的なサッカーを指向していますので、サポーターや観客にとっては非常に面白い試合になると思います。私たちもそうですが、セレッソも今、素晴らしいサッカーをしていますが、本来いるべき順位にいません。私たちであれば、試合を支配しながら引き分けで終わってしまった、勝つべき試合で引き分けで終わってしまって今の順位にいます。セレッソも同じような状況だと思います。ACLがあったり、選手が抜けたりして、難しい状況なのかとは思いますが、長いスパンでみれば、非常に良いサッカーをしていますので、未来を見据えれば、レッズもセレッソも必ず上位に戻って来ると思います」
【質疑応答】
(柏木と直輝が出場停止だがその影響は?)
「2人が出場停止ということで嘆くこともできますが、私はそんなことをしても意味がないと思います。今戦える選手たちで次の準備をするだけです。そこまで混乱もしていないですし、今、戦える選手たちでしっかり準備をするのみです。陽介は5、6週間、非常に良いパフォーマンスをしていますので、いないということは悲しいことですが、自分たちはチームで戦っているので、誰かがいなくなれば必ずほかの選手がそれを補う。他のチームでも1人、2人とケガや出場停止などのいろいろな状況で選手がいないというのは必ずシーズンの中ではあります。そういったことで毎回毎回、泣いていても仕方がありません。
今いる選手たち、小島秀仁、山田暢久、マルシオなど、十分、戦える選手がたくさんいます。自分たちはチームとして、次の試合に出られる選手たちで戦うのみだと思います。陽介が調子が落ちているところから戻ってきて、非常に良いプレーをしていることは、とてもうれしく思います。シーズンの途中、彼のパフォーマンスがよくないときに自分も彼を外すという決断をして、彼との仲というものに少し溝があいた感じがしてしまったこともありましたが、彼もそれに気付いて、自分のプレーを向上することによって、チームのためにボランチでは何が求められているのか、チームでは何が求められているのかということを理解してくれて、非常にいい仕事をして、このまま続けていけば私と陽介がさらに良い友達、良い関係になっていくことを彼に話をしました。良いプレーをしなければ、試合に出ることはできないということにも、彼は気付いたはずだと思います」
(監督から見て、鈴木啓太選手のコンディションは?)
「啓太は試合に出ます」
(マルシオ選手はスタメンで出られる状態でしょうか?)
「マルシオもコンディションは上がってきています。どれだけのパフォーマンスができるかというのは試合の後に分かると思います」
(少し失点が増えている印象ですが?)
「まず、私たちには、ここ数試合、失点が多かったという印象があるかと思いますが、だからといって、広島のように5人で守ったり、他のチームがやっているようにペナルティーエリア付近に張り付いてディフェンスをするようなことは、まったくしません。私たちは今までどおり、ラインを高く保って前からプレスをかける。そういったことが浦和レッズに要求されていますし、浦和レッズには違った戦い方は認められないと思います。その中でしっかり映像を見て、選手たちと、どういった原因があるかということについては、中でしっかり話をしています。新潟戦の2点、神戸戦の失点、そういったものは戦術が原因なのかというと、皆さんも分かると思いますが、簡単にゴールを与えている、プレゼントのようなゴールを与えているだけです。
広島戦でも、最後の最後まで集中力を保って人をつかみきれていればそこまで問題はなかったと思っています。集中力など、そういった細かいところです。甲府や神戸の試合の前まで、Jリーグの中でも3位に入るほど失点が少ないチームだったのですから、自分たちは自信を持ってそのまま続けるのみだと思います。チームのイメージであったり、自分たちの戦い方については、ほとんどのJリーグのチームがやっているような、引いて守るということを、やってはいけないクラブが私たちであると思います。
さらにいうと、若い選手や日本人の選手が育つためには、状況によって1対1の守備はしっかり向上しないといけません。前からプレスをかける、ボールを奪いに行くということができないといけないのです。そして前にいくということは、スペースを後ろに与えるということで、スペースを後ろに与えても戦えることができないと、世界ではいつまでたっても太刀打ちできないと思います。その中で、自分が選手だったとしても、ただ引いて守るだけではまったく面白くないですし、向上もしません。それで結果が出て、試合前に自分たちは相手を分析したといっているような監督もいますが、それではまったく面白くないと思います。自分たちは、シーズンの始めから、ほかのJリーグのチームがやっているような引いて守るということをしていれば、たぶん6位か7位くらいには今、いると思います。
ただし、そういったことをしていたら今、オリンピック代表には濱田も峻希も直輝も選ばれていないと思います。元気の日本代表などかすりもしない、柏木陽介も代表には戻っていないと思います。自分たちが前からプレスをかけて主導権を握って攻撃的にサッカーをする。原口元気であればボールを奪ってどんどん仕掛けるということが評価されているわけで、それが育っているから世界で戦える選手になれる。ボールを奪われたら引いて守る原口元気だったら、そこに原口が立たなくてもいいのではないかと思います。すごく引いて守ることにより、6位か7位に立っていたら、もしかしたら周りはペトロが良い監督だ、というかもしれませんが、私はそんなことよりも選手を育てた方がいいです。
今、Jリーグで上位争いをしているチームは必ずこの先、数年間で落ちていくと思います。彼らには自分たちがやっている戦い方だったり、元気や直輝、峻希、濱田といった選手はいません。若い選手をしっかり育っているということは、今、レッズにとってはベスト5にいることよりも大事な結果だと思います」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】