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特集ワイド:レベル7の「原発震災」 予想された「想定外」 科学技術過信の果て

 吉村昭の秀作に「海の壁」(後に「三陸海岸大津波」と改題)がある。明治以降、繰り返し襲った三陸海岸大津波の貴重な記録文学。住民は津波を「ヨダ」と呼び、恐れた。湾の奥をせり上がった波が<50メートルの高さにまで達したという事実は驚異だった>。1896(明治29)年の大津波を経験した高台に住む古老の証言に、作家は驚きを隠せないでいる。

 人間の英知を超えた自然の猛威には、なすすべはない。今回の事故で歴史に謙虚に耳を傾け、科学技術を過信しない姿勢が改めて問われている。

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2011年4月18日

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