県内の海水浴場に訪れた今年の海水浴客数が約28万人で、昨年の約176万人より84・1%も激減し、1970年の統計開始以来最低を記録したことが25日、県観光物産課のまとめで分かった。担当課では福島第1原発事故による風評被害と、シーズン冒頭の台風による影響と見ている。
県内18の公設海水浴場を対象に、海開き期間中の7月16日から今月24日まで調査した。今年は東日本大震災の影響で、北茨城市の磯原二ツ島海水浴場は開設されなかった。
最も減少幅が大きかったのは日立市の久慈浜海水浴場で、96・2%減の6478人。次いで同市の河原子海水浴場94・6%減(4723人)▽ひたちなか市の平磯海水浴場94・4%減(6196人)▽同市の阿字ケ浦海水浴場93・7%減(1万7577人)▽高萩市の高萩海水浴場91・9%減(946人)--など、県北地域の減少ぶりが目立つ。
これまで、県内の海水浴客数のピークは84年の887万6000人。最も少なかったのは、09年の144万人だった。【山崎明子】
毎日新聞 2011年8月26日 地方版