題字/金澤翔子(かなざわしょうこ)
1985年東京生まれ。ダウン症の天才書家として、いま最も注目を集める書家のひとり。
震災被災地をはじめ、全国で精力的に揮毫や個展を開催。今回の創作にあたり、清盛ゆかりの地である京都 ・神戸・広島を訪ね、「平清盛」を自分の中で感じ取りながら、オリジナリティあふれる力強いタイトル書を書きあげた。
大河ドラマでしか見られない芝居がある。
あたかも異種格闘技のように、世代を超えた多士済々(たしせいせい)の才能が、ガチでぶつかりあうのが大河ドラマの現場だと思います。
そこから生まれる緊張感、予期せぬ芝居、リアルな表情、こうした瞬間と出会うとき、私はとてつもなくワクワクとした感情を抱いてしまうのです。今回新しく発表いたしました出演者は、この期待に違わぬ方たちばかりです。
私たちの祖先はいかに逞しく生き、いかに魅力的であったか、そんなことを実感できる大河ドラマにしたいと思います。放送まであと5か月。是非楽しみにお待ちください。
「私はあの男に本当に勝ったのだろうか?」壇ノ浦にて平家を打ち滅ぼし、歓喜する兵たちを見て、頼朝は思った。父・義朝を倒したにもかかわらず、なぜか我が身の命を救い、罪人として伊豆に流した男・平清盛。この憎き、尊大な清盛を倒すことを夢見て、頼朝は鍛錬を続けてきたが、ついにこの瞬間が訪れ、自らこの国の頂点に立つ時、改めて彼の凄さに気づく。
平清盛とはいかなる男だったのか?この頼朝の問いかけから、ドラマのすべては始まる。
伊豆に流され傷心していた頼朝の闘争心を呼び起こし、「源氏こそ武士の棟梁」と奮い立たせた情熱の女。
頼朝に心を奪われたばかりに、監視役の父・北条時政の反対を押しきり、駆け落ちして二人だけで祝言。
平家軍に味方していた父を説き伏せ、頼朝挙兵を後押し、源氏再興の夫の夢を支え続ける。頼朝死後は「尼将軍」と呼ばれ、鎌倉幕府を支える。
清盛と出会い、この男が社会の仕組みを変える男だと確信。清盛の政治的支柱となり、平家一門の躍進に貢献。姉・時子を清盛に、妹・滋子を後白河上皇に嫁がせ、清盛の出世を陰から支える。
時には暗殺、調略などの汚れ仕事にも手を染め、島流しの刑にもあうがそのたびに復権する。野心の塊でありながら愛嬌(あいきょう)のある、しぶとい男。
かつて平氏に殺された京の盗賊・朧月(おぼろづき)の息子。その後、海賊に拾われ、その中で頭角をあらわし、やがて瀬戸内海全体を仕切る「西海の海賊王」となる。
平氏軍が海賊討伐に向かったとき、清盛と死闘を繰り広げ、彼に仕えることを決意。平家水軍を任され、清盛とともに海外に開けた海の王国をつくることを夢見る。
兄・忠盛の出世を支え、平家躍進のために力を尽くす。その一方、平家と血縁のない清盛を跡取りとして育てることには真っ向から反対する。正室である宗子の息子・家盛が後継者だと主張。保元の乱では清盛と敵対する崇徳天皇側につき、平家分裂を引き起こす。
清盛の祖父。忠盛の父。白河法皇に伊勢の所領を寄進するなどして重用され、平氏の勢力をのばす。平氏の血筋を尊重し、家名を守り、一門を強大にしていくことが棟梁の使命と考え、忠盛にもその期待をかける。
忠盛が平家と血縁のない清盛を、嫡男として育てることに難色を示すが、その決意にうたれ,将来の不安を予見しつつも見守ることになる。
白拍子として白河院に召され、その寵妃(ちょうひ)・祗園女御(ぎおんにょうご)のもとで妹として育てられる。やがて、白河の子を宿すと、その子が王家に禍(わざわい)をもたらすと陰陽師から告げられ、追われる身となって逃げる。その子こそが後の清盛であった。体を張って清盛を守ろうとする舞子に、心打たれた平忠盛は我が子として育てる決意をする。
堀河・鳥羽・崇徳天皇の三代に渡って院政を行い、最高権力者として君臨する。「賀茂川の水・双六の賽(さい)・山法師」が“天下の三不如意”で、それ以外はすべて思うままになると豪語し、後の世の災いの種をばらまく。清盛はこの白河と白拍子・舞子との間に生まれた子である。
やがて王家と対立していく清盛にとって、白河の血を引くことが大きな意味をもつ。
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