S.H.という署名の匿名ブロガーが、福島におけるロボットを使った災害対策作業の、日々の詳細な記述を投稿していた。そのブログには、技術的な詳細と個人的な感想などが含まれていたが、国家機密に属するような情報はない。しかし7月の初めに、ブログの更新は途絶え、その後完全に削除された。S.H.がYouTubeにアップロードしていたビデオは、非公開にされた。この遮断措置の経緯は分からないが、作業現場の状況の詳細な公開を好まなかった上司がS.H.に命じて取り下げさせたことは、ありえるだろう。誰にも気づかれずにインターネットから何かを消すことは、一般的にはできないが、今回のブログには、今行われている原子炉封じ込め努力に関連した、興味深くタイムリーな情報がたくさんある。だからそれが消えたとき、IEEE Spectrumは、自らの責任でそのブログのキャッシュされていたバージョンを保存し、それだけでなく、その内容を英訳して公開した。それは、インターネット上のメディアが強靱であることを示す強力なデモンステレーションであり、またそれ自身に、読み物としての価値もある。http://jp.techcrunch.com/archives/20110823fukushima-robot-operators-blog-deleted-internet-steps-in/