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小田原市立病院:手当過払い問題 幹部と医師、補填750万円ずつ折半 /神奈川

 ◇当時の幹部と現在の医師

 小田原市立病院が循環器科(現循環器内科)の医師に宿日直手当(約4年間で1500万円)を過払いしていた問題で、同市は25日、当時の病院経営管理局幹部ら7人と現在の循環器内科医師6人が750万円ずつ折半して補填(ほてん)すると発表した。幹部には加部裕彦副市長も含まれ、一括払いするか、今年10月から2年かけて、病院事業会計に補填していくという。

 この問題では市の外部調査委員会が今年4月に調査報告書を発表。市企画部は「提言に沿った形で補填方法を検討してきた。病院に生じた市民の損失であり、迅速な解決と再発防止が望まれている。関係者で協議した結果、責任を分担して補填することにした」と説明している。

 同病院は06年7月までCCU(循環器系特定集中治療室)で宿日直する循環器医師に1回2万円を支給。同年8月のCCU廃止で医師は院外での待機態勢(オンコール)となり、手当が1万2000円になったが、その後も従来額を支給し、差額の8000円が過払いになっていた。

 過払いになっていたのはCCU廃止から内部告発で発覚するまでの3年11カ月。循環器科の医師計17人に1530万円が過払いになっていた。補填をする同科には4人の医師が該当するほか、新任の医師2人がいるが、市企画部は「他科に迷惑をかけるので循環器内科の責任で補填していくことを納得している」と説明する。

 同市はこの日の発表で「医師の勤務実態が過酷」だとして、循環器内科と外科、整形外科、脳神経外科の4科について、オンコールの人数を増やして手当(1万2000円)を支給するとも発表したが、「新設されるオンコール分を補填額に充当していくようだ」と話す病院関係者もいる。これに対し、市企画部は「補填とオンコールとは別問題」と話している。【澤晴夫】

毎日新聞 2011年8月26日 地方版

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